スギやヒノキの花粉症に悩む人にとって来春の花粉飛散量がどうなるのかは大きな関心事ですね。
そんなところに、昨日2017年10月3日に、日本気象協会とウェザーニュースから来春2018年春のスギ・ヒノキ花粉飛散予測が発表されました。
ところが、なんと、2つの気象予報機関の花粉飛散予測が真逆な結果になってしまったのです。
そこで今回は、2つの予測内容の違いや、なぜ真逆の予測結果になったのかその理由についてご説明します。
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1.2つの気象機関の予測比較
日本気象協会とウェザーニュースの2つの予測を比較してみましょう。
・全体概要の比較
●日本気象協会
東北から近畿、四国地方までの広い範囲で、前シーズンの飛散量を上回る見込み
●ウェザーニュース
【朗報】来春の花粉飛散量は平年の65%予想
これを見る限り、逆の予測にみえます。
では個々の地域ではどのように異なるのかみてみましょう。
・各地域の予測比較(前年比)
2つの機関の地域別の花粉予測概要です。かっこ内は前年比をパーセントで示しています。
●日本気象協会
- 北海道:少ない(50%)
- 東北:多い(190%)
- 関東・甲信:多い(160%)
- 北陸:やや多い(130%)
- 東海:やや多い(120%)
- 近畿:やや多い(120%)
- 中国:昨年並み(90%)
- 四国:多い(150%)
- 九州:やや少ない(70%)
●ウェザーニュース
- 北海道:やや下回る(85%)
- 東北北部:昨年並み(青森107%岩手121%秋田85%)
- 東北南部:昨年並み(宮城116%山形97%福島86%)
- 関東:大きく下回る(茨城 43%栃木46%群馬47%埼玉77%千葉65%東京71%神奈川69%)
- 北陸・甲信北部:下回る(新潟101%富山50%石川65%福井67%長野59%)
- 東海・甲信南部:大きく下回る(山梨68%静岡34%愛知58%岐阜57%三重34%)
- 近畿:やや下回る(滋賀54%京都80%大阪60%兵庫88%奈良83%和歌山89%)
- 山陰:昨年並み(鳥取108%島根97%)
- 山陽:やや下回る(岡山66%広島74%山口92%)
- 四国:下回る(徳島57%香川56%愛媛89%高知52%)
- 九州北部:やや下回る(福岡101%佐賀100%長崎75%大分59%熊本66%)
- 九州北部:昨年並み(宮崎91%鹿児島118%)
違いが目立つのは、関東と四国で、前年比のパーセント(%)でみると、日本気象協会は昨年よりかなり上回る、ウェザーニュースは昨年よりかなり下回る、と全く逆の予測していると考えてよいといえますね。
では、なぜこのような違いがおこるのでしょうか。
*上記の比較内容の北海道はシラカバ花粉、それ以外はスギ・ヒノキ花粉です。
2.予測に違いが起こる理由
・予測の根拠は同じ
花粉飛散の量は、前年の夏の気象条件が大きく影響するそうです。つまり、予測の大きな根拠となるのが『飛散する前年の夏の天候』です。それは、スギやヒノキの雄花は夏に作られ、晴れて暑い夏になるほど多くなる傾向があるからです。
ここまでの予測の根拠は両社で一致しています。
しかし、今年の夏の両社の評価が異なるのです。
・2017年夏の評価が真逆
日本気象協会は、
2017年の夏は、全国的に気温が高く、日照時間も多く、降水量は、北海道、東北、北陸で多いという結果でした。一般的に気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散量が多くなるといわれています。
というように「全国的に晴れて暑かった夏」としています。
それに対して、ウェザーニュースは、
2017年8月は、東日本や東北太平洋側を中心に曇りや雨が続き、天候不順が続いたところもありました。このため、多くのエリアでは記録的な日照不足となるなど、雄花の生育に適した天候ではなかったと言えます。
と、「東日本ほど天候不良&暑くない夏」と評価しています。
これに加えて、両社がこれまでの蓄積したデータによる傾向分析によっても、花粉予測に影響がでます。
つまりは、蓄積している過去の気象データやその分析力の違いが、天候の評価の違いにつながり、結果として花粉飛散予測の違いになるのです。
3.おわりに
来春の花粉飛散予測が2つの気象予報機関で全く逆になったことは、花粉症に悩む人にとっては頭の痛いところですが、いずれにしてもスギやヒノキの花粉が飛散することは間違いないので、花粉症対策を早めに行うことにこしたことはありません。
今回の予測は第1弾ですが、今後第2弾など続報が出次第またレポートします。
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参照:
tenki.jp
weathernews.jp