秋の花粉症でお悩みの方は、花粉の飛散ピークがいつまで続くのか気になるところですね。
ここでは、花粉症の原因となる花粉の種類別に10月、11月の飛散予測、症状の特徴や対策法ついてお伝えします。
参考文献:「鼻とアレルギー診療ガイドライン2016年版」「花粉症の真実~アレルギー原因植物と花粉症~(佐橋紀夫・岸川禮子著)」
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1.原因花粉【ブタクサ】
ブタクサ写真 埼玉大学提供
●ブタクサの飛散予測
ブタクサのピークは9月ですが、関東では10月上旬まで多く飛ぶ日が続きます。他の地域では10月から落ち着き始め、11月になるとほぼ終了です。
●ブタクサ花粉症の特徴
- 鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- 目のかゆみや充血
- 咳
- 喉のかゆみ
- 腰痛、肩こり、背中の痛み
ブタクサをはじめ秋の花粉はサイズが小さ目であることから、花粉が鼻のフィルターを通過して喉(のど)まで到達し、咳や喉のイガイガを起こすことがあります。
また、ブタクサ花粉の表面はスギ花粉のようにつるっとしていなくて、デコボコしています。そのため花粉が砕けて微小粒子になり、喉まで侵入しやすいとも言われています。
咳やくしゃみは重なると相当な体の負担になります。ひどいときは腰痛や肩こりなどの症状を起こすことも。ぎっくり腰にも注意です。
ブタクサの花粉は遠くまで飛ばないため、予防するには近寄らないことが一番ですが、どこにでも生えているので避けることが難しいのも事実です。室内に入るときには衣類や髪から花粉を払いおとすようにしてください。
●口腔アレルギー(果物アレルギー)にも注意
メロン、スイカ、バナナ、ズッキーニはブタクサのアレルゲンと似ているたんぱく質を持っているため、それらを食べると口や口の周りにかゆみなどが起こる口腔アレルギー症候群を発する可能性があります。ひどくなるとアナフィラキシーになることがあるので注意が必要です。
➡秋の花粉症の代名詞、ブタクサ花粉症とは?
2.原因花粉【ヨモギ】
●ヨモギの飛散予測
ヨモギの飛散ピークは9月です。10月に入ると全国的に落ち着いてきます。ただし、その年の気候によっては10月上旬に多く飛ぶこともあるので注意してください。
ヨモギは全国どこにでも生えている身近な植物で、ヨモギ餅でおなじみですが、お灸や漢方薬としても使われています。
ヨモギ花粉の予防には、室内に入るときに体から花粉を払い落とすようにしてください。
●ヨモギ花粉症の特徴
- 鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- 目のかゆみや充血
- 咳
- 喉のかゆみ
- 腰痛、肩こり、背中の痛み
ヨモギの花粉症の特徴は一般的な花粉症の症状と同じですが、秋の花粉症でよくみられる咳や喉の症状にも注意です。
●口腔アレルギー(果物アレルギー)にも注意
ヨモギのアレルゲンと似ているたんぱく質を持っている食べ物にセロリ、ニンジン、マンゴーなどがあります。それらを食べると口や口の周りにかゆみなどが起こる「口腔アレルギー症候群」を発する可能性があります。セリ科のスパイスに反応することもあります。ヨモギは食品や薬品として口に入れることがあるので、口腔アレルギーに注意をすることが重要です。
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3.原因花粉【イネ科】
カモガヤ・オオアワガエリ・ネズミホソムギ
ススキ
●イネ科の飛散予測
イネ科のピークは、田植えや稲刈りの時期と関係して5月~6月と8月~9月の2回あります。関東、関西では10月上旬でも多く飛ぶ日がありますが、11月になると全国的に落ち着きます。
花粉症の原因となるイネ科の植物はたくさんあります。カモガヤは5~7月、ハルガヤは4~7月、ギョウギシバは6~8月、アシやススキは8月~9月に花粉が多く飛散しています。芝生にもイネ科の雑草は含まれています。
●イネ科花粉症の特徴
- 鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- 目のかゆみや充血
- 咳
- 喉のかゆみ
- 腰痛、肩こり、背中の痛み
イネ科の花粉症の特徴は一般的な秋の花粉症の症状と同じです。
イネ科には多くの種類がありますが、イネ科どうしで交差反応性(*ある花粉の花粉症になるとそれに似ているたんぱく質をもつ別の花粉にも過剰に反応してしまうこと)が強く、ひとつのイネ科の花粉症になると他のイネ科にもに反応してしまいます。飛散時期にはマスクや眼鏡を着用したり、室内に入るときには体から花粉を払い落すようにしてください。
●口腔アレルギー(果物アレルギー)にも注意
イネ科のアレルゲンと似ているたんぱく質を持っている食べ物にメロン、スイカ、ミカン、キウイ、ピーナッツ、トマト、ポテトなどがあります。それらを食べると口や口の周りにかゆみなどが起こる「口腔アレルギー症候群」を発する可能性があります。ひどくなるとアナフィラキシーになることがあるので注意が必要です。
➡イネ科花粉症で1番多いカモガヤとは?
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4.原因花粉【カナムグラ】
●カナムグラの飛散予測
カナムグラのピークは他の花粉より長く、関東では10月末でも、関西では10月上旬でも多く飛ぶ日があります。11月になると全国的に落ち着きますが、空中花粉としては11月いっぱい観測されることもあるので、カナムグラ花粉症の方は要注意です。
●カナムグラ花粉症の特徴
- 鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- 目のかゆみや充血
- 咳
- 喉のかゆみ
- 腰痛、肩こり、背中の痛み
- 肌のかゆみ
カナムグラは他のものにまきつきながら、どんどん増えていきます。繁殖力が強く、全国各地で自生しています。カナムグラの汁にさわると皮膚のかゆみなどのアレルギー症状を起こすことがあるので注意してください。
空き地や道端に自生しているカナムグラの予防には、こまめに花粉を衣類や髪から払いおとすことです。
●口腔アレルギー(果物アレルギー)にも注意
カナムグラのアレルゲンと似ているたんぱく質を持っている食べ物にメロン、スイカ、セロリ、ニンジンなどがあります。それらを食べると口や口の周りにかゆみなどが起こる口腔アレルギー症候群を発する可能性があります。ひどくなるとアナフィラキシーになることがあるので注意が必要です。
5.原因花粉【スギ】
●スギの飛散予測
花粉症の代名詞であるスギは春の花粉ですが、秋にもスギの雄花が冬眠する前に『こぼれて飛ぶ』ことがあります。秋から冬にかけてスギ花粉の飛散が多いと翌春の飛散量が多い傾向があります。
●スギ花粉症の特徴
- 鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- 目のかゆみや充血
スギ花粉は風にのって数百キロ先まで飛ぶことや、国土の12%がスギ林であることから、花粉が飛び始めるとどこにいても避けるのが難しいのが現実です。
マスクや縁つきの眼鏡の着用、室内に入るときには花粉を払い落すこと、できるだけ窓を開けないことなど、こまかい工夫の積み重ねをしてください。
●口腔アレルギー(果物アレルギー)にも注意
スギ花粉のアレルゲンと似ているたんぱく質を持っている食べ物にトマトなどがあります。それらを食べると口や口の周りにかゆみなどが起こる「口腔アレルギー症候群」を発する可能性があります。ひどくなるとアナフィラキシーになることがあるので注意が必要です。
●春のシーズンに向けて薬を飲み始めるタイミング
一般的に症状が出始める1~2週間前から薬を服用すると症状がひどくなりにくいといわれています。例年スギ花粉症の症状がひどい方は、医師に相談して早めに対策を始めると効果的でしょう。
シオノギ製薬HPより引用
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6.おわりに
10月に入ると花粉の種類によっては飛散シーズンの終わりを迎えますが、花粉の飛散状況は天候に左右されますので、対策を怠らずにお大事にしてください。
空気の乾燥が花粉症の原因や症状悪化にもなるので、保湿対策も心掛けてください。
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