【花粉症対策】秋の花粉症には、秋の味覚「紫いも」で原因物質ヒスタミン対策!レシピも紹介

秋の花粉症 紫いも

「食欲の秋」のシーズンがやってきます。

あるアンケート結果によると、「秋の味覚で思い浮かべる食材は?」の質問に対して、だんとつ1位は「さんま」でした。一方、「秋に食べたくなる季節のスイーツは?」に対しては、男性で「焼き芋」、女性で「スイートポテト」、共通して「さつま芋」が堂々1位になりました。(*2014年8月株式会社ドゥ・ハウス調べ)

そこで今回は、さつま芋が日本に広まった歴史をふりかえりながら、さつま芋の中でも花粉症の緩和が期待できる「アントシアニン」が豊富に含まれる『紫いも』について、種類、成分や効果、紫いもを使ったヘルシーレシピなどをご紹介していきます。

さつま芋のヒストリー

『薩摩(さつま)』芋という名前から『薩摩』(今の鹿児島県)の代表的な食材であることが想像できますね。さつま芋は元はメキシコを中心とした中米が原産で、紀元前800~1000年ごろから作られていました。15世紀の終わりにコロンブスがヨーロッパに持ち帰りましたが、当初は気候が合わなかったのかすぐには広まらなかったようです。日本へは中国を経由して1597年に宮古島へ入ったのが最初といわれています。今の沖縄県である琉球から薩摩(今の鹿児島県)に伝わったので、”さつまいも”とよばれています。中国から来たいも=「からいも」、中国での名前と同じく「かんしょ(甘藷)」、ともよばれていたそうです。

主に九州地方で栽培されるようになりましが、やせた土地でも育ち、たくさん穫れることから、江戸時代中期に蘭学者であり儒学者でもある青木昆陽が飢饉対策として普及させました。近年では戦中戦後の食糧難時代にたくさんの人がさつま芋を食べてお腹を満たした話は有名です。

さつま芋の成分と種類

さつま芋はでんぷんが主成分です。そのでんぷんを、飴《あめ》の甘味の主成分である麦芽糖に分解する酵素も多く含んでいるため、蒸したり焼いたりする過程で多量の麦芽糖ができ、甘みが増えます。
食物繊維やビタミンCも豊富に含んでいます。皮の部分にはカルシウムも豊富なので、なるべく皮ごと食べるのがおすすめです。

さつま芋の代表的な種類には以下のようなものがあります。

  • 紅あずま: 皮は濃い赤、中身は濃い黄色で、繊維が少なく、甘みがある。料理素材としてもお菓子の材料としてもメジャーなさつまいも。
  • 紫いも: 中身が赤紫色のさつまいものことで、皮の色は紅・赤・白などがある。鮮やかな紫色は、今注目のポリフェノールの一種、アントシアニン。お菓子の素材として人気。
  • 安納芋(あんのういも): 種子島に昔から伝わり、鹿児島で生産されている品種。皮は赤褐色、中は淡い黄色で、加熱すると柔らかく、粘り気もあり、甘みが強い。
  • 紅赤(べにあか):紅あずまと似た特性を持つ。焼きいも用によく使われる。
  • 紅芋(べにいも):沖縄の特産物。肉質が赤や紫で、食物繊維、カルシウム、ポリフェノールの含有量が抜群に高い。

「暮らし歳時記」より引用

「紫いも」のところをみると、”鮮やかな紫色は、今注目のポリフェノールの一種、アントシアニン”とありますね。

それでは今回の主役「紫いも」について具体的にご説明していきましょう。

紫いも(紫さつま芋)とは

秋の花粉症 紫さつま芋

「紫いも」は中まで紫色をしているさつま芋の一種です。さつま芋本来の成分に加え、紫いもにはブルーベリーや赤ワインなどに含まれる青紫色をしたポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富に含まれています。

紫いもにも種類がいくつもありますが、沖縄の人気銘菓「紅芋タルト」に使われている沖縄特産の「紅芋」もそのひとつです。それ以外にも、

「種子島むらさき」:種子島で栽培されている在来種の紫いもです。強い甘みを持ち、でんぷんが多く含まれているため、菓子加工用や焼き芋など利用されています。焼酎にも加工されます。

「パープルスイートロード」:焼き芋やふかし芋向きに育てられた品種で、紫いもの中では甘みが強い方で、栽培しやすい特徴を持ちます。

「アヤムラサキ」:アントシアニンを非常に豊富に含み甘味がひかえめに品種改良されたもので、色素用や加工用として使われている品種です。

などがあります。

紫いもの収穫時期は、種類や植え付けの時期によって変わりますが、だいたい9月から12月あたりです。それ以降も定温保存されたものが市場に出回ります。

紫さつま芋に含まれるアントシアニンとは?

紫いもの特徴のひとつは「アントシアニン」という成分が豊富に含まれること。では、アントシアニンにはどういう効果が期待されるのでしょうか。

アントシアニンとは植物界において広く存在する色素で、ポリフェノールの一種です。抗酸化作用があり、ものを見るときに必要なロドプシンと呼ばれるたんぱく質の再合成を助ける働きがあり、目の疲れの解消に働きかけます。アントシアニンには500種類以上あるようです。

このアントシアニンに花粉症の原因となるヒスタミンの放出を抑制する機能があることがわかりました。

 コラム:花粉症の発症のメカニズム 

花粉症などのアレルギー反応は、アレルギーを持つ特定の物質(アレルゲン)によって引き起こされます。スギ花粉症でいえばスギ花粉です。

その物質(例:スギ花粉)が体に入ってきたときに異物とみなして、排除するメカニズム「免疫」が働き始めます。その物質が次に入ってきたときにそれを排除するために、その物質だけに反応する「IgE抗体」を作るのです。このIgE抗体ができた状態を「感作」といいます。IgE抗体は「肥満細胞」という細胞の表面にくっついて体内に存在しています。

感作された状態では何の症状もおこりませんが、同じ物質が再び体内に入ってくると、IgE抗体がそれを捕まえます。捕まえたという信号によって、肥満細胞が活動を始めて細胞の中にある「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」という化学物質(ケミカルメディエーター)を放出します。その結果、くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった炎症、すなわちアレルギー症状(花粉症)がおこります。

2006年第53回日本食品科学工学会大会にて、同志社大学の仲佐輝子先生と株式会社わかさ生活が共同で行った実験結果を発表しています。実験ではアントシアニン入りのエサを食べていたマウスBの方がそうでないものを食べていたマウスAよりも、アレルギー症状の原因物質ヒスタミンの放出が60%減少し、ひっかき動作も60%減少したという結果がでたそうです。

つまり、アントシアニンは花粉症の原因となるヒスタミンの分泌を抑える効果が期待できるということです。

そのアントシアニンが紫いもには8~13種類も含まれています

アントシアニンを多く含む食べ物を並べてみると、

  • 北欧野生種ビルベリー(15種類)
  • 一般栽培のブルーベリー(15種類)
  • 紫キャベツ(12種類)
  • 紫いも(8種類)
  • カシス(4種類)

(出典:わかさ生活研究所)

となります。秋から冬にかけて旬の紫いもは、この時期の花粉症対策の食べ物のひとつといってよさそうですね。ただし、紫さつま芋の主な成分はでんぷんです。生活習慣病などが気になる人は食べ過ぎに注意してください。

それでは紫さつま芋を使ったヘルシーなレシピをいくつかご紹介しましょう。

紫いもを使ったヘルピーレシピ

♦ノンオイルでヘルシー★紫いもチップス レシピ・作り方

秋の花粉症 紫いも レシピ

紫いもをスライサーでスライスして電子レンジで加熱するだけ。簡単ヘルシーですね。

⇒ yunachiさんのレシピはこちら

♦紫芋と水切りヨーグルトのチーズケーキ

秋の花粉症 紫いもレシピ

紫いもと水切りヨーグルトを使って、さっぱり味のチーズケーキ。水切りしたヨーグルトとマッシュした紫いもにクリームチーズをいれてオーブンで焼きます。紫いもの中でも甘味の強いパープルスイートロードがおすすめのようです。

⇒ 大槻 美菜さんのレシピはこちら

♦玄米でベジライス

秋の花粉症 紫いもレシピ

紫いも・野菜・豆・玄米などカラダに嬉しい食材ばかりで作るライス。それぞれの具材を調理してオリーブオイルで混ぜ合わせるだけ。おしゃれなのに簡単!

⇒ 横田 尋香/ひなちゅんのレシピはこちら

その他にも紫いものレシピはいっぱい。特に紫いものキレイな色をいかしたスイーツは見た目もよく人気のようです。

♦おかずやお菓子作りに大活躍!紫芋を使った人気レシピ18選

栗の代わりに紫いもを使ったモンブラン、スイートポテト、クッキーなど、どれも美味しそうですね。

ただし、ひとつ注意があります。紫いものアントシアニンは酸性で、卵の白身はアルカリ性です。それらを合わせて熱をかけると化学反応を起して緑色になってしまうそうです。ケーキの中に紫いもを入れるときは卵白を抜く方がいいようです。

おわりに

秋の味覚の代表的な食材のひとつがさつま芋です。さつま芋の種類のひとつ「紫いも」は、花粉症などのアレルギー症状の原因物質ヒスタミンが分泌されるのを抑制する効果をもつ成分「アントシアニン」を多く含みます。

アントシアニンだけでなくビタミンCも豊富な紫いもは、見た目もキレイなのでおかずやスイーツのレシピがたくさんあります。

紫いもを食べて秋らしさを感じながら秋の花粉症対策をしてみてはいかがですか。

参照: