秋の気配が感じられるようになりました。それにともない、秋の花粉症のピークを迎えます。秋の花粉症の原因はブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、加えて夏から飛散しているイネ科です。それぞれの特徴や地域別花粉飛散状況などはこちらの記事↓にまとめてありますのでぜひ参考にしてください。
【花粉カレンダー】9月の花粉はブタクサ・ヨモギ・カナムグラがピーク!イネ科も。秋の花粉症の傾向と対策
ここでは、秋の花粉症の予防や治療に効果的な市販の内服薬7つをピックアップしてご紹介します。
1.花粉症薬の選ぶ基準
花粉症の薬を選ぶ際の基準に代表的なものが2つあります。それは、
効き目が強い
眠くなりにくい
になります。
両方に特徴がある薬はあまりなく、大概どちらかひとつに強みがあります。
強い効き目のものを選ぶと眠くなりやすく、眠くなりにくいものを選ぶと効き目がマイルド、ということです。
よって、薬を飲む時期、その時の症状、仕事などの環境や状況に合うものを選ぶことが大切です。
シチュエーション別 花粉症薬の選び方例
それでは、「強い効き目の薬」と「眠くなりにくい薬」のおすすめをピックアップしてみましょう。
2.強い効き目の花粉症薬
■New!
処方薬と同じ成分が同量含まれる市販薬「タリオンAR」は2020年12月10日に発売になりました。対象は15歳以上です。詳しくは以下をご覧ください。
【花粉症薬】タリオンの市販薬、販売開始!どんな薬?どこで買える?効き目や眠気の比較は?
- 10錠:メーカー希望小売価格 1,280円(税抜) 1錠128円、1日あたり256円
- 30錠:メーカー希望小売価格 2,400円(税抜) 1錠80円、1日あたり160円
■コンタック鼻炎Z
「コンタック鼻炎Z」は抗ヒスタミン成分でアレルギー症状を抑えるセチリジン塩酸塩(ジルテック)を配合しています。1日1回の服用で1日中効果が持続します。即効性があり、服用後まもなく効いてきます。特に、くしゃみや鼻水に効果が高く、鼻づまりや目のかゆみにも一定の効果があります。これらの症状が出てしまった後だけでなく、花粉症の軽い早い時期からの服用にもすすめられる薬です。
コンタック鼻炎Zは強い効き目がある一方で、眠気の作用も強く、服用中に自動車の運転や、危険を伴う機械の操作などは避けてください。アルコールは眠気の副作用をでやすくします。飲酒はできるだけ控えましょう。
インターネット通販で購入できます。
【第2類医薬品】コンタック鼻炎Z 14錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
■ストナリニZ
「ストナリニZ」もコンタック鼻炎Zと同じように1錠中にセチリジン塩酸塩を10mg含有しており、決められた効能、用法・用量も全く同じです。
違いはコンタック鼻炎Zがグラクソスミスクライン、ストナリニZが佐藤製薬の販売となっているだけです。どちらでも効果に差はありませんので、値段の安い方を購入していただければと思います。
インターネットで販売しています。
【第2類医薬品】ストナリニZ 14錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
■パブロン鼻炎カプセルSα
「パブロン鼻炎カプセルSα」には抗ヒスタミン成分のマレイン酸カルビノキサミンが含まれています。加えて、鼻粘膜の充血、はれを抑制して鼻づまりを改善する成分や、鼻みずがでるのを抑える成分も配合しています。強い効き目が特徴で、くしゃみ、鼻みずなど、起きてしまったつらい症状の緩和に効果的ですが、眠気が起こりやすいことが難点です。
3.眠くなりにくい花粉症薬
■アレグラFX
「アレグラFX」は抗ヒスタミン成分のフェキソフェナジン塩酸塩が配合されています。フェキソフェナジン塩酸塩はアレルギーが発症する原因となるヒスタミンの刺激を受け取るレセプター(受容体)の働きを抑えることで、鼻炎などの症状を緩和します。1日2回朝と晩の服用で効果が1日中持続します。
アレグラFXの特徴は眠気の副作用が少ないことで、薬に添付されている説明書ににも車の運転や機械の操作に関する注意書きがありません。
インターネット通販で購入できます。
【第2類医薬品】アレグラFX 28錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
2017年に小児用アレグラが発売されました。2021年11月に第2類医薬品に移行したので、薬剤師さんの確認なしに、インターネット通販で購入できるようになりました。
【第2類医薬品】アレグラFXジュニア 16錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*価格例:16錠入り¥1,298円(税込)(2023年1月2日時点)
■クラリチンEX
「クラリチンEX」には抗ヒスタミン成分であり抗アレルギー作用もあるのロラタジンが配合されています。眠くなりにくいのが特徴で、アレグラFXよりも眠気を感じにくいと言われています。クラリチンEXはすでに起こってしまった鼻炎などの症状改善にも効果がありますが、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの発生も抑えるので、花粉症の症状が軽いときから服用することをすすめられます。1日1回1錠の服用で効果が持続します。
クラリチンEXは2021年1月に第2類医薬品に移行したため、薬剤師さんの確認のなしにインターネット通販で購入できるようになりました。
【第2類医薬品】クラリチンEX 14錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*14日間服用する場合の価格例:1,408円(税込)(2023年1月2日時点)
水なしでもスッと溶けるタイプ(OD錠)もあります。
【第2類医薬品】クラリチンEX OD錠 10錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*10日間服用する場合の価格例:10錠入り 1,356円(税込)(2023年1月2日時点)
【花粉症薬】市販の飲み薬『クラリチンEX』のタイプ、服用回数、処方薬やジェネリック商品の有無、価格など
■アレジオン20
「アレジオン20」には処方薬と同量の抗ヒスタミン成分であるエピナスチン塩酸塩が含まれています。くしゃみ、鼻水に強い効き目を発揮します。その一方で眠くなりにくい特徴もあります。アレグラFXと比較すると、効き目が強いのはアレジオン20、眠くなりにくいのはアレグラFXと言われています。1日1回の服用で1日中効果が持続します。
インターネット通販で購入できます。
【第2類医薬品】アレジオン20 6錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
■アレルビ
「アレルビ」はアレグラFXのジェネリック医薬品(後発医薬品)なので、アレグラFXと主成分や効能は全く同じです。違いは、添加物と値段が安いことです。
インターネット通販で購入できます。
【第2類医薬品】アレルビ 56錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
4.まとめ
秋の花粉症の予防や治療方法は、春のスギ・ヒノキ花粉症のものと基本的に同じです。ただし、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、イネ科など原因花粉が複数あるためどれが自分の花粉症の原因になっているかわかりにくいことや、咳がでたり、喉のイガイガなど風邪の症状と似たものが発症して花粉症だと気づきにくいという特徴があります。
花粉症の予防や症状緩和には症状がでる前から薬を服用するのが効果的と言われています。すでに発症してしまったときは、その症状や仕事の環境などに合った薬を選ぶようにしてください。
今回ピックアップした薬の効き目と眠気の比較
➡花粉症に風邪薬は効く?