2017年10月10日、11日に開催された「第3回みんなのアレルギーEXPO2017」にはアレルゲンフリーの食品、アトピーや化学物質過敏症の方にも優しい衣類や化粧品、金属アレルギー対応アクセサリーそして花粉や花粉症関連企業のブースなど多数が展示され、多くの来場者でにぎわっていました。
今回はその中から花粉や花粉症関連ブースの中で花粉症クエストが注目したサービスや製品についてレポートします。
1.スギ花粉症の方大募集!~東京臨床薬理研究所
EXPO会場に入って正面にどんと構えていたのが東京臨床薬理研究所(医療法人社団信濃会附属治験ボランティア会)の「スギ花粉症の方大募集」のポスター。
新薬開発のために治験に協力してくれるスギ花粉症患者の方を募集しています。
主な応募条件は、
- 12歳~64歳
- 2016、2017年のスギ花粉時期にくしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状があった方
- 2016、2017年耳鼻科にて点鼻薬及び内服薬の両方とも処方を受けている方
- 薬剤を使用していても症状が治まらずくしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状が継続的に出る方
- 2016、2017年に処方された記録をお持ちの方(お薬手帳)
2017年12月または2018年1月頃から試験が開始されます。今回の治験の薬のタイプは注射のようで、全部で9回程度指定の病院に通院する必要があるそうです。治験に参加してくれた患者の方には「負担軽減費」というお金が支払われるみたいですよ。
既存の治療薬ではなかなか症状が治らないスギ花粉症患者の方で、新薬開発に協力してもいいと思う方は、「治験.jp」(https://www.chi-ken.jp/)をチェックしてみてください。
2.スギ花粉検出キット~環境アレルゲンinfo&care
花粉症予防でかかせないのが、こまめに掃除機をかけたり水ぶきをしたりする部屋の掃除です。掃除をしても花粉は肉眼では見えないため、本当にきれいになっているのか不安になり、神経質になって掃除をやめられなくなる方もいます。
そんな方のために開発されたのが、自分で簡単に検査ができる「スギ花粉検出キット」。
こちら企業のホームページには「スギ花粉のアレルゲンを検出します」と書いてありますので、花粉そのものでなく花粉から放出されたスギ花粉アレルゲンを検出できるのでしょうか。そうであればなおさら花粉症対策にかなう検査方法といえますね。
使い方は、簡単。まず、掃除機を用いて、測定したい場所からホコリを集め、抽出液と合わせます。検査デバイスに抽出液を滴下し、15分静置した後、検査デバイスに現れる発色で、スギ花粉の汚染があるかどうかを判定します。
このキットはご家庭はもちろん、学校、幼稚園、公共施設など人が集う場所で活用されているそうです。
検出キット1回分の価格は3,280円なので、ご家庭で毎日検査するには少々お高いかもしれませんが、スギ花粉ピークの時に集中的に利用してみるのもよいかもしれません。
検出キットを開発した白井秀治代表取締役は、花粉に限らず、ダニ、ペット、カビなどのアレルゲン対策にユニークな商品やサービスを開発している研究者で、テレビなどのメディアにも多数ご出演しています。
花粉やダニ検出キットにご興味のある方は、こちらをご覧ください。http://www.eaic.jp/
3.まとめ
花粉症はアレルギー疾患のひとつ。とりわけスギ花粉症は国民の4人に1人が症状を発しているともいわれている国民病です。そのせいか「みんなのアレルギーEXPO」会場でも花粉や花粉症関連のブースが一定の割合を占めていました。花粉症クエスト取材班の間では「縁付き眼鏡試着コーナー」「あなたにぴったりの使い捨てマスクのカウンセリング」のような企画ブースがあっても面白いかもと盛り上がりました。