【花粉症対策】「予防・抑制・治療」花粉症対策の3つの基本ガイド

花粉症対策方法にはいくつかの種類があります。自分が行っている対策方法についてはよく知っていると思いますが、その他にどんなものがあるのか知っておくのは悪いことではありません。そこで今回は花粉症対策を目的別にまとめて整理してみました。

花粉症対策の3つの基本

花粉症対策には目的が異なる3つの基本があります。

1 花粉症を予防する

2 花粉症の症状を抑える

3 花粉症を治す

の3つです。

それぞれを順番にみていきましょう。

1 花粉症を予防する

花粉症を予防するには花粉が飛散する時に花粉を避けることが大切です。
そのためには生活の中でこまめに工夫を重ねていくしかありません。神経質になりすぎてもいけませんが、可能な範囲で実行してみましょう。

♦マスクをつけて花粉が鼻や口から入るのを防ぐ。

♦ワセリンを鼻の穴に塗って花粉をキャッチする。

♦目元カバーがついたメガネを着けて花粉が目に入るのを防ぐ。

♦帽子をかぶったり、髪の長い人は小さくまとめる。

♦外出から戻ったらうがいや手洗いをする。

♦外出から戻ったら玄関で衣類についた花粉をはたいたり、着替えを行う。

花粉飛散の多い時は可能であれば室内にいる。

花粉飛散の多い時はできる限り窓やドアを閉めておく。

♦こまめに掃除機をかけ、水ぶきしてホコリをとる。

花粉飛散の多い日は布団や洗濯ものは室内干しがいいが、外に干した時はよくはたいてから家に取り込む。

2 花粉症の症状を抑える

発症している花粉症の症状を軽くして抑えることが目的です。これは薬物療法が中心になります。

その説明に入る前に、簡単に花粉症発生のメカニズムを理解しておきましょう。

花粉症発生のメカニズム

体内に異物が侵入すると肥満細胞はヒスタミンと呼ばれる物質を放出します。放出されたヒスタミンは粘膜などの表面にあるヒスタミン受容体に結合します。すると、この結合がサインとなり、その場所が鼻ならばくしゃみや鼻汁が出て外敵を外に追い出そうとします。侵入した異物が病原体で、それに対する反応であれば問題ないのですが、花粉などの本来無害な物質を敵とみなして過剰な反応が起こってしまう状態がアレルギーです。

花粉症の症状を抑える治療薬の種類とは

治療薬の種類4つに分類されます。

(1) ケミカルメディエーター遊離抑制薬

肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー物質が遊離するのを抑制する薬です。
特徴としては副作用が少なく眠くなりにくいですが、効果がマイルドな分即効性は期待できないので、症状がでる2週間程度前から服用することをすすめています。

内服薬:処方薬にインタール、リザベン、ソルファ、ケタス、ロメット、アレギサールなど。市販薬に「アレギサール鼻炎」などがあります。

点鼻薬:処方薬にインタール点鼻液、ソルファ点鼻液など。

点眼薬:処方薬にインタール、エリックス、アレギサール、ペミラストン、リザベン、ケタス、ゼペリンなど。

(2) 受容体拮抗薬

ヒスタミンやロイコトリエンなどのアレルギー物質が粘膜に結合して働くのを阻害します。
抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬などがあります。

(2)-1 抗ヒスタミン薬

第一世代と第二世代に分かれます。

第一世代即効性はあるのですが、副作用が出やすく眠気や口の渇きなどが発現しやすくなっています。処方薬にポララミン錠ペリアクチン錠など。市販薬では、「エスタック」「カイゲン」「コルゲンコーワ」「レスタミンコーワ」などがあります。

第二世代は、副作用が少なく、眠気が起こりにくいと言われています。処方薬にアレグラ、アレジオン、ジルテックなど。市販薬に「アルガード」「アレグラ」「アレジオン」「スカイナーAL錠」「ザジテン」などがあります。

(2)-2 抗ロイコトリエン薬

ロイコトリエンは、鼻粘膜の炎症や腫れを引き起こすため、鼻づまりの原因となります。抗ロイコトリエン薬は、ロイコトリエンの働きを抑制することで、鼻づまりなどの症状を緩和します。処方薬にオノンなど。

(3)Th2サイトカイン阻害薬

アレルギー性疾患の発症に関係の深いIL-4とIL-5というサイトカインがリンパ球から産生されるのを抑制されるのを防ぎます。処方薬にアイピーディがあります。

(4)ステロイド薬

ステロイド薬は、副腎皮質ホルモン剤とも呼ばれており、炎症や痛みの抑制、アレルギー反応などを抑える働きがあります。効果は強力なのですが、その分副作用も強く、種類が多いのも特徴です。また、長期間使い続けると、感染症、依存症、副腎機能の抑制、胃潰瘍・十二指腸潰瘍などのリスクが高まります。

内服薬:処方薬にセレスタミン、プレドニンなど

点眼薬:処方薬にフルメトロン、オドメール、リンデロンなど

点鼻薬:処方薬にアラミスト、ナゾネックス、エリザス、フルナーゼ、リノコートなど

点鼻薬にのみステロイド薬の市販薬があります。

「ナザールαAR0.1%」「コンタック鼻炎スプレー」「コールタイジン点鼻液a」など

3 花粉症を治す

花粉症を根本的に治すことを目指す治療方法です。
免疫療法(減感作療法)と手術療法があります。

(1)免疫療法(減感作療法)

アレルギーの原因物質を極めて薄い濃度から少しづつ体に取り入れて、抵抗力をつける治療法です。スギ花粉症でいえば少量のスギ花粉を定期的に一定期間にわたって摂取し、体がスギ花粉を異物として攻撃しないように慣れさせていくわけです。これまで注射による花粉の接種が中心でしたが、2014年から「舌下免疫療法」と呼ばれる治療法が保険適応になり、注目されています。

「舌下免疫療法」とは

「舌下免疫療法」は花粉症の原因である花粉エキスを、ほんのわずかに持続的に舌の下に投与します。それによって身体を花粉に慣らしてアレルギー症状を和らげる方法です。具体的には、自分でスギ花粉エキスを1日1回舌の下に投与し、 2分間待った後飲み込みます。これを毎日、最低2年間程度継続するします。この治療法には注意するポイントがあります。“花粉飛散シーズンには行わない”ということです。花粉が飛んでいる時期に開始するとスギ花粉との接触量が増えてしまうため、花粉症の症状が悪化する恐れがあるためです。従ってスギ花粉が飛散しない、6月から11月の間に治療を開始しないといけません。現在は12歳以上が対象です。

期待される「花粉

新し免疫療法として期待されているのが「スギ花粉米」です。スギ花粉米」とは、遺伝子組換え技術でスギ花粉エキスを蓄積させたお米のこと。このお米を毎日少量を数週間から数か月食べるだけでアレルギー症状が減少すると期待されています。このお米は農研機構が開発したもので、現在2つの病院で臨床研究がされています。花粉症クエストではスギ花粉米」について、近々に詳しくレポートをする予定でいますので、お楽しみにしてください。

(2)手術療法

「粘膜下下甲介骨切除術」という粘膜を残す代わりに骨を除去することでアレルギー反応をブロックする効果を狙う治療や、「後鼻神経切断手術」というアレルギー症状の発症に関与する神経(後鼻神経)を切断する手術もありますが、重篤な通年性のアレルギー症状の方がメインの対象の治療です。
花粉症では手術で鼻の粘膜を一部除去したり、鼻の粘膜にレーザーを照射し、アレルギーを起こす場を減らそうという治療が一般的です。レーザー照射症状が相当改善するようですが、効果の持続は数年と限られているようです。

おわりに

花粉症対策には、「予防する」「症状を抑える」「根本から治す」というそれぞれの目的にあった対策方法があります。自分のライフスタイルや症状に合った対策を検討し実行していくのがよいでしょう。

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【参照】

「鼻アレルギー診療ガイドライン2013年版」

ミナカラ 

ケンコーゼ

いしゃまち

岩野耳鼻咽喉科サージセンター