アニサキスアレルギー｜【花粉症クエスト】アレルギー辞典 | 花粉症の最新予防・対策なら

Anisakis simplex：アニサキス(Nematode)

大人の自称魚アレルギーの大半です

大人になってからの自称魚アレルギーの原因はほとんどアニサキスです。
淡水魚なら安心して食べられます。
熱を加えても安心できません。

生息地海産魚
注意する時期一年中
主なアレルゲンAni s 1(不明)，Ani s 2(パラミオシン), 7(不明), 12(不明)　登録されているのは14種類

何が原因？
アレルギーの特徴は？
対策は？

何が原因？

海産の魚の内臓に住んでいるアニサキス幼虫という長さ20～40mmの糸状の寄生虫が原因です。寄生された魚をおろすと内臓の表面に小さな袋があり、この袋の中に糸状のアニサキスがいます。クジラやイルカのいる海域の魚・イカなどにはアニサキスが寄生している可能性が高くなります。川魚(ヤマメ、イワナ、ニジマスなど)への寄生はありません。アニサキス幼虫は魚やイカが死んでしまうと内臓から筋肉内に移行してきます。魚やイカが死んでから時間が経つほど肉の中に存在する可能性が増えます。

アレルギーの特徴は？

アニサキスが寄生した魚を食べているうちに感作され、再び寄生している魚を食べることで蕁麻疹やアナフィラキシーを起こします。魚好きな40歳以上の人に多く見られます。中年以降に発症した自称魚アレルギーのほとんどはアニサキスのアレルギーといっても過言ではありません。アレルギー反応は死んだ虫体でも起きます。また、熱を加えても多少アレルギーを起こしにくくなるだけです。そのためサンマのつみれ汁、イカの腑の煮物、カマボコなどでもアニサキスアレルギーが起こる事があります。

Point!　アニサキス症とアニサキスアレルギー

生きたアニサキスが胃の粘膜に侵入することで局所的に痛みが起こる食中毒がアニサキス症。
一方、アニサキスアレルギーは生きたアニサキスに限らず、アニサキスの持つアレルゲン（抗原）によって引き起こされる。つまり生魚に限らず加熱調理した魚料理でもアレルギーが起こる。日本のように魚介類をよく食べる習慣があるところでは、自然とアニサキスのアレルゲンに曝露し、アレルギーを発症することがある。

対策は？

究極は海の魚を食べないこと。淡水にはアニサキスがいないのでアユやマスなどの淡水魚であったり、アニサキスよりも小さなシラスなどは安心して食べることができます。しかし、多くの人はエピペン^®や抗ヒスタミン薬を処方してもらいながら普通に食べているようです。一度発症した事に気づくとロシアンルーレットみたいな感じで魚を食べる事になりそうですね。

Point! エピペン^®とは

エピペンとは、食物アレルギーなどによるアナフィラキシー（＊アレルギー反応により、じんましんや腹痛、嘔吐など様々な症状が同時に生じ、急激に悪化していく状態）に対する緊急補助治療に使用される医薬品の製品名。アナフィラキシーを起こす可能性の高い患者が常備することで、発症の際に医療機関へ搬送されるまでの症状悪化防止に役立つ。

エピペン（Mylan HPより）