Chironomus thummi thummi:ユスリカ
- 初夏と秋に集中してアレルゲンが増えます。
- 血は吸いませんが、大量に発生して蚊柱をつくります。
- 電灯付近の掃除が重要です。
生息地沼、河川、用水路
注意する時期春~初夏、秋
主なアレルゲンChi t 1
何が原因?
沼や河川・用水路などで春から初夏と秋に集中して発生します。電灯の中に入り込んできたりもします。地域によってはその死骸が地面に厚く堆積してしまうこともあり、これが抗原となります。蚊柱として大量発生することなどから、「うるさい虫」「洗濯物を汚す虫」として嫌われています。成虫はカ(蚊)に良く似た大きさや形をしているものの、刺して血を吸う事はありません。
ユスリカ
©entomart
ユスリカの幼虫「アカムシ」。釣りの餌や観賞用高級金魚の生餌に使われる。
アレルギーの特徴は?
抗原を吸入することでアレルギー性鼻炎や喘息を発症します。春~夏にかけて症状が悪化する人はアレルギーがあるか確認してみた方が良いです。
対策は?
ユスリカの飛ぶ距離は短いので、発生時期は発生しそうなところに近づかないのが一番です。また、窓枠、電灯内の死骸除去に加えて、室内塵と同様に部屋掃除が重要です。
富栄養化した水域で発生するので水をきれいにすることも大切です。
♥仲良しアレルギー♥
*交差反応を起こしやすいアレルギーを仲良しアレルギーとして紹介しています。

Point! 交差反応とは?
アレルギーの原因物質(アレルゲン)に似た構造を持つ別の物質に、身体が誤ってアレルギー反応を起こすこと。ユスリカでいうと、ゴキブリやガと似た構造を持っているため、ゴキブリやガと接すると身体がユスリカと誤って過剰に反応し、アレルギー症状が起こる可能性があります。
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(監修者)伊藤潤先生のプロフィール
順天堂大学医学部呼吸器内科学講座 准教授 / 病棟医長 兼任 国立病院機構相模原病院 客員研究員
医学博士。呼吸器、アレルギー、総合内科の専門医資格を持っており、主に喘息やアレルギー疾患の治療と研究を行っている。
- 2002年3月 東邦大学医学部卒業
- 2002年4月 順天堂大学医学部附属順天堂医院 内科臨床研修医
- 2005年4月 順天堂大学呼吸器内科入局
- 2011年4月 順天堂大学医学部大学院博士課程卒業
- 2012年4月 越谷市立病院呼吸器内科 医長
- 2012年7月 国立病院機構相模原病院 医員
- 2014年9月 順天堂大学医学部呼吸器内科学講座 助教
- 2021年6月 順天堂大学医学部呼吸器内科学講座 准教授
東邦大学医学部在籍中は美術部に所属。2009年から2019年まで日本免疫学会主催のイベント「免疫ふしぎ未来」のポスター原案を手掛けている。
(日本免疫学会HPより)
2018年5月には、アレルギー検査結果を医師が患者さんにわかりやすく簡潔に説明するための本『アレルギー検査のミ・カ・タ』を上梓した。
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