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秋の花粉症とは《後編:風邪やダニアレルギーとの見分け方・治療法》ふたばクリニック・橋口一弘院長が解説!

秋の花粉症とは《後編:風邪や寒暖差アレルギーとの見分け方・治療法》ふたばクリニック・橋口一弘院長が解説!

なぜだか秋になると、体調がすぐれない、鼻水が出る、喉がかゆい、といったお悩みはありませんか。その原因のひとつが、「秋の花粉症」なんです。秋はブタクサ、ヨモギなど花粉症の原因となる複数の花粉が飛散することから、何に反応しているのかわかりにくい。また、季節の変わり目で風邪の症状と間違えることもあるので、自分が花粉症と気づかない「隠れ秋の花粉症」の人も少なくないようです。

そこで、花粉症クエストとNPO花粉症・鼻副鼻腔炎治療推進会が共同で連載している名医が教える!花粉症の治し方」では、NPO花粉症・鼻副鼻腔炎治療推進会の理事で、ふたばクリニック院長の橋口一弘先生に、「秋の花粉症の種類、症状の特徴、治療や対策法」「風邪やダニなどのハウスダストアレルギー、寒暖差アレルギーとの見分け方」について解説していただきました。(後編)

(前編)「1.秋の花粉症の種類」「2.秋の花粉症はどんな症状?」「3.口腔アレルギー症候群」はこちらをご覧ください↓

秋の花粉症とは《前編:原因花粉の種類・症状の特徴・口腔アレルギー》ふたばクリニック・橋口一弘院長が解説!

4.秋の花粉症と似た病気との見分け方

  • Q:秋にはダニアレルギー、風邪、寒暖差アレルギーなど、花粉症と区別しにくい病気があります。

(橋口先生)

秋は季節の変わり目なので風邪を引きやすいですね。また日中と夜の気温差が激しかったり、一日ごとに気温が上下動するので、寒暖差アレルギーとも呼ばれる血管運動性鼻炎を起こす人も多くいます。また、ダニやカビなどのハウスダストアレルギーを発症している人も多くいます。

  • Q:ダニというと夏のイメージでした。

(橋口先生)

確かにダニが一番繁殖するのは夏ですが、今年の夏のように暑すぎてもさほど増えないようです。逆に密閉性の高い住空間の中が、ダニが繁殖しやすいとされる温度25度以上、湿度50%以上に保たれると、秋にもダニは繁殖します。また、ダニのアレルゲン(*アレルギーの原因物質)はダニの死骸やそれが砕かれたもの、フンに多く存在していますので、秋には夏に繁殖したダニの死骸が増量し、秋から冬にかけてダニアレルギーが発症しやすいのです。

  • Q:どのように見分けたらいいでしょうか。

(橋口先生)

秋の花粉症か、ダニなどのハウスダストアレルギーを見分けるには、症状が主に外で起こっているのか、家や学校の中で起こっているのかを検討します。外では症状が出るが、室内に入ると治まるという場合には、秋の花粉が原因と考えやすいです。

室内で主に症状が起こる場合には、症状が起こる主な時間帯を検討します。時間に関係なく症状が出ているのであれば、風邪の疑いがあります。1日周期で体のリズムを刻む「体内時計」とアレルギー疾患との関係性が研究されているのですが、朝方または寝起きに鼻水やくしゃみが出る場合には、モーニングアタックといってダニアレルギーの可能性を強く疑います。ダニアレルギーの患者さんの中には、朝起きたら症状がひどく病院に来たのだが、病院に着いた昼前には症状が治まっていたというケースもよくあるんですよ。

寒暖差アレルギーの場合には、時間と症状に関係性はなく、秋の時期であれば、室内を出たり入ったりするなど環境変化に伴って鼻水が出ます。ダニや花粉などのアレルギー性鼻炎になっている人はそもそも鼻粘膜が敏感になっているので、寒暖差アレルギーを併発していることも多いようです。

Point!  かんたんセルフチェック

●目のかゆみがある ➡秋の花粉症またはハウスダストアレルギー

●鼻水が黄色くネバネバしている ➡風邪

●高熱が出ている ➡風邪

●主に外で鼻水などの症状がでる ➡秋の花粉症

●主に室内で鼻水などの症状がでる ➡ハウスダストアレルギー

●主に朝方や寝起きに寝室で鼻水などの症状が出る ➡ハウスダストアレルギー

●時間や場所に関係なく鼻水などの症状がでる ➡風邪または花粉やダニのアレルギーが併発

●外に出たり、室内に入った直後に鼻水がでる ➡寒暖差アレルギー

5.秋の花粉症の治療法について

  • Q:治療はいつから行うのがいいでしょうか。

(橋口先生)

スギ花粉症の場合には、初期療法といって花粉飛散開始直後から薬の服用を開始すると、症状の発症が抑えられたり、軽くすむと推奨されています。

秋の花粉症の場合には、スギのように花粉の飛散開始時期が一定ではないので、飛散開始に合わせて初期療法を行うのは現実的には難しいです。毎年同じ頃に症状が出る患者さんの中には、症状がまだ起こっていなくても、薬を処方してもらいに来る方がいますが、一般的には、症状が出てきたらできるだけ早く治療を開始するのがよいと思います。

  • Q:治療薬にはどのようなものを用いますか。

(橋口先生)

第2世代抗ヒスタミン薬を中心に、ロイコトリエン受容体拮抗薬点鼻ステロイド薬を症状に合わせて処方します。

  • Q:抗ヒスタミン薬にはたくさん種類があります。

(橋口先生)

患者さんの中には、症状がつらくて一番強く効く薬を処方して欲しいという方がいますが、私は薬の強さの判断基準は「患者さんにとって効果があること」と考えています。

眠気の強い薬の方が効果が強いと思っている方が多いと思いますが、実際はそんなことはありません。眠気の副作用が少なくて効果がマイルドだといわれている薬がありますが、そういった薬でもしっかり効く患者さんもいるんです。

効果がよくても、眠くなったり日中ボーッとしていては意味がありません。効果がよく、眠気などの副作用が最も少ない薬がその方に最も合う薬、すなわち一番効く薬だと個人的には思っています。

  • Q:患者さんの薬の効果を判断するためにはどうするのですか。

(橋口先生)

まず薬剤の内服した履歴を訊いています。効果があった薬、眠くなった薬などあると思いますので、そういったことを参考にしながら、最初は適合すると思われる薬を1週間分ぐらい処方して服用してもらいます。もし患者さんがあまり効果を感じられない場合や眠気などの副作用が多ければ、別のものに変更します。こうやって自分に効く薬が決まれば、それを継続的に使用すればいいと思います。

それでも、花粉の飛散量が多いなどの理由で、薬が効きにくいと感じるときには、薬によっては増量投与できるタイプもありますので、患者さんの判断で数日間だけ薬の量を増やしてもらいます。私はこれを「火事の消火」によくたとえて説明するのですが、火がさほど大きくないときには消火器1本で消火できても、大きな火になれば消火器を増やさなければ消火できません。同じように、症状がふつうのときは1錠でも、ひどいときには2錠にし、元の状態にもどったら1錠に戻すというやり方です。このやり方で、多くの患者さんが自分に合った薬を毎年継続的に使用しています。

花粉症の処方薬と同じタイプの市販薬はある?詳しくはこちら↓

花粉症鼻炎向け処方薬の効き目と眠気の比較や同じタイプの市販薬の有無~アレグラ、タリオン、ザイザルなど

  • Q:秋の花粉症向けに、スギ花粉のような根治を目指すアレルゲン免疫療法はありますか。

(橋口先生)

欧米ではイネ科やブタクサの皮下免疫療法舌下免疫療法はよく行われています。

日本でもアレルギー検査などで用いる診断用アレルゲンエキスは、いろいろな種類の花粉アレルゲンの薬がありますが、皮下免疫療法向けの治療アレルゲンエキスはブタクサ花粉しかありません。ブタクサ花粉症の人でも、自分が花粉症だと認識していない人も多かったり、スギ花粉症ほど症状が強くなく、期間も短いので免疫療法を希望する人が少ないように思います。舌下免疫療法はスギ花粉とダニしかないので、秋の花粉症については根治療法は難しいですね。

➡スギ花粉症やダニアレルギーを根治する舌下免疫療法とは?

アレルゲン免疫療法(減感作療法)とは?舌下免疫療法と皮下免疫療法の違いは?~日医大・松根彰志教授がやさしく解説

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6.秋の花粉症の予防や対策法とは

  • Q:秋の花粉症の予防や対策法について教えてください。

(橋口先生)

春のスギやヒノキのような木の花粉と異なり、秋の原因花粉は草の花粉なので遠くまで飛ぶことはありません。したがって、河川敷、空き地など草むらがあるところに近寄らないことが一番の予防法です。

ただし、秋は運動会や遠足シーズンでもありますので、そういうときは薬を服用して予防に努めてください。

基本的な花粉対策法は、春の花粉症のときと同じで、

・風が強いときには外出時にマスクやメガネを着用する。

・帰宅したら手洗いやうがいを行う。

といったことです。

また、外出時だけでなく室内で鼻炎症状が長く続く場合には、花粉症とダニなどのハウスダストアレルギーが併発していることも疑う方がいいでしょう。特に若い人の間でハウスダストアレルギーの発症を発端に、花粉など他のアレルゲンにも連鎖反応していく傾向があるようです。もし自分が何に反応しているのかわからないと心配な場合には、アレルギー検査を一度行ってみてください。アレルギーの原因がわかれば予防や治療を確実に行うことができます。

Q:橋口先生、貴重なお話をありがとうございました!

●橋口一弘先生のプロフィール
  • 昭和57年 慶応義塾大学医学部卒業
  • 昭和57年 慶応義塾大学病院耳鼻咽喉科入局
  • 昭和58年 済生会神奈川県病院耳鼻咽喉科勤務
  • 平成元年  産業医科大学耳鼻咽喉科講師
  • 平成2年  北里研究所病院耳鼻咽喉科勤務
  • 平成12年 北里研究所病院耳鼻咽喉科部長
  • 平成21年 北里大学北里研究所病院臨床教授
  • 平成23年 ふたばクリニック院長

(所属学会・資格)

  • 日本耳鼻咽喉科学会 専門医
  • 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 評議員
  • 日本口腔咽頭学会 幹事
  • 日本鼻科学会
  • 日本アレルギー学会 など
  • NPO花粉症・鼻副鼻腔炎治療推進会理事
  • NPO花粉情報協会理事

♦参考資料:「花粉症の真実~アレルギー原因植物と花粉症~」(著:佐橋則男・岸川禮子)

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