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スギ花粉症の舌下免疫療法に新薬シダキュア舌下錠が登場!シダキュアとシダトレンの違いは?~ながくら耳鼻咽喉科アレルギークリニック・永倉仁史院長が解説!

スギ花粉症の舌下免疫療法に新薬シダキュア舌下錠が登場!シダキュアとシダトレンの違いは?~ながくら耳鼻咽喉科アレルギークリニック・永倉仁史院長が解説!

スギ花粉症の根治が期待できる治療法には、「舌下免疫療法」と呼ばれるスギ花粉のアレルゲンエキス(液剤)を舌の下に投与する方法や、注射で皮下に液剤を投与する「皮下免疫療法」があります。その舌下免疫療法に、錠剤の新薬「シダキュア スギ花粉舌下錠」が2018年6月29日に発売されました。

発売から約2ヶ月たち、スギ花粉症の患者さんの反応はどうなのか気になる「花粉症クエスト」編集部は、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医としてスギ花粉やダニの免疫療法を多数手がける「ながくら耳鼻咽喉科アレルギークリニック」の永倉仁史院長のところに伺いました。

ここでは、永倉先生にお聞きしたお話の中から、「患者さんからみたシダキュアのメリットや液剤シダトレンとの違い」、「免疫療法で舌の下に薬を置く理由」、「舌下免疫療法の患者さんが感じる治療効果」をお伝えします。

1.患者さんからみたシダキュアのメリット

シダトレンとよばれる液剤を用いるスギ花粉症向け舌下免疫療法は、2014年に厚生労働省から認可されましたが、永倉仁史先生は認可のための臨床試験にも協力。以来、舌下免疫療法の先駆者のひとりとして、約500人ものスギ花粉症の患者さんを舌下免疫療法で診療してこられました。

そのスギ花粉症向け舌下免疫療法に2018年6月29日から新たに「シダキュア スギ舌下錠」が加わりましたが、「当クリニックでは発売とほぼ同時に約20人の患者さんがシダトレンからシダキュアに切り替えました」と永倉先生は話します。

「新薬は発売が決まってから約1年間は最大で2週間分の薬しか処方できません。シダトレンであれば1か月分まとめて処方できるのに対して、シダキュアを使用する場合には2週間ごとに受診して処方が必要になります」。

舌下免疫療法は3年程度は継続が必要な治療です。その間、定期的に通院して診療を受ける必要がありますが、シダキュアがシダトレンと同様に1か月分の処方が可能となるのは来年の5月以降。それでもすでにシダキュアを希望する患者さんが多くいる理由はどこにあるのでしょうか。

「ちょうど夏休みシーズンということもあり、夏の旅行に備えて室温で保管できる錠剤のシダキュアにしたいという要望が多いですね。液剤のシダトレンは、2~8℃の温度に保たなくてはならないため、冷蔵庫で保管が必要でしたから、旅行の時には神経を使います。それに対してシダキュアは室温で保管して問題ありませんので、旅行や出張に便利です」。

確かに大きなメリットです。しかし、それ以外にもまだ理由があるんです。

「シダトレンの場合、1日のアレルゲンエキスの投与量が1パック2,000JAUになります。一方、シダキュアだと、1錠あたりに5,000JAUが含まれていますので、シダトレンより2.5倍の薬の成分を服薬できることになります。それだけ強い効果を期待できるということです。

また、シダトレンは12歳以上が対象でしたので、それより小さいお子さんは注射による皮下免疫療法しか選択肢がありませんでしたが、シダキュアであれば5歳以上に適応範囲が広がりました」。

シダキュアには適用年齢の下限はありません。ただし、臨床試験での使用経験が5歳以上だったことから、事実上適用年齢は5歳以上となるようです。

【シダキュアとシダトレンの比較】

シダキュアとシダトレンの比較表

2.なぜ舌の下に薬を置くと効果がある?

舌下免疫療法はアレルゲン免疫療法のひとつ。アレルゲン免疫療法とは、アレルギー症状の原因となっているアレルゲン(抗原ともいう)を身体に取り入れて慣れさせることにより、アレルギー反応が起こらないようにする根本治癒を目指した治療法です。

「ヨーロッパではイネ科花粉症に悩む人が昔から多く、20世紀初頭から注射による皮下免疫療法が始まりました。

実は日本でも昔から経験的に免疫のしくみがわかっていたようで、漆職人の親方は弟子が入るとアレルギーにならないように舌の下に漆を少しだけ置いて徐々に体に慣れさせたそうです」と永倉先生。

なぜアレルゲンとなる物質を舌の下に置くと、アレルギー反応に効果があるのでしょうか。

「研究過程において、治療用のアレルゲンエキスの薬を鼻に点鼻したり、気管に吸入したりしましたが、うまくいきませんでした。口から投与してもエキスが胃に入ると消化されてしまい効果がでません。

ところが舌の下に置くと、口腔内粘膜よりエキスの成分が吸収され、その情報がアゴの下のリンパ節(顎下リンパ節)に行き、そこに存在する免疫細胞が応答してアレルギー反応が起こらなくなるようなのです。

鼻と気管にはアレルギー細胞がたくさん存在してアレルギー反応を引き起こしています。くしゃみ、鼻水、喘息がそうですね。ところが、舌下にはアレルギー細胞が少なく、樹状細胞が多く存在しています。樹状細胞はアレルゲンエキスの薬を取りこみ、その情報を他の免疫細胞に伝えます。これによって免疫寛容、つまりアレルギーが起こらない免疫システムになるとされています」。

舌下よりワクチンが取り込まれるメカニズム

(永倉仁史先生提供)

なるほど。だから舌下免疫療法では、薬をすぐに飲みこまずに、舌の下に1~2分間置いたまま保持する必要があるんですね。

同じ免疫療法でも皮下免疫療法では注射で皮下に薬を投与しますが、舌下に投与する方が効果が高いのでしょうか。

「二つの治療法を比較した報告はまだ多くありません。皮下免疫療法の方が舌下免疫療法より効果が出やすいとも言われながら始まった舌下免疫療法ですが、最近は、舌下免疫療法の使用経験も増え、効果はほぼ同じくらいか、私の経験ではそれ以上とも感じています。

なぜなら、舌下免疫療法では一週間で薬を維持期まで増量することができ、また毎日自宅で服薬を実施するため、治療をどんどん進めることができるなど、メリットも多く、総合的には、舌下免疫療法の方が、より優れた点を多く持つ治療法と思えるからです」。

Point! シダキュアやシダトレンの舌下免疫療法で起こる副作用とは?

主な副作用には以下のようなものがあります。通常は治療開始後1か月ぐらいでこのような症状が起こらなくなると言われています。

・口の中の副作用(口内炎、腫れ)

・喉のかゆみ

・耳のかゆみ

皮膚の症状(かゆみやボツボツ)、喉や胸の症状(声が出ない、咳が出るなど)、下痢、気分が悪い、めまい、目がみえにくい、などが起こったときはアナフィラキシーと呼ばれる重篤な症状になる可能性があるので、すぐに病院に連絡してください。

3.患者さんからみた舌下免疫療法の効果は?

永倉先生が院長を務める「ながくら耳鼻咽喉科アレルギークリニック」では、2014年にシダトレンが発売されてから約500名もの患者さんに舌下免疫療法を治療してきました。

それらの患者さんは効果を実感しているのでしょうか。

「患者さんにはアレルギー日記をつけてもらったり、定期的に血液検査を行うのですが、約90%の患者さんの症状が軽くなり、中には抗ヒスタミン薬などを使わずともアレルギー症状を感じなくなりほぼ完治したという方もでてきました」。

シダトレンの治療効果 1~3年目

(永倉仁史先生提供)

永倉先生の調査結果をみると、患者さんの90%を超える人が「治療効果が非常に良い」または「良い」を選んでいることがわかります。

驚くことに、治療開始1年目ですでに約40%の方が「治療の効果が非常に良い」と感じています。(上の円グラフのブルーの部分)2年目以降になると更に増えて60%超にまでなっています。

「患者さんにとってもうひとつのメリットは、抗ヒスタミン薬などの飲み薬を飲む量がぐっと減ることです。1年目から症状が軽くなるので、これまで飲んでいた薬を飲まなくてもすむようになるんです」。

併用薬の減少量 1~3年目

(永倉仁史先生提供)

「アレグラ」「アレジオン」などの第2世代抗ヒスタミン薬とよばれる花粉症向けの薬は、副作用の眠気が少なくなったとはいえ、インペアード・パフォーマンスという”気がつかない能力ダウン現象”を起こしていることもあり、とりわけ受験生や多忙なビジネスパーソンにとって薬を飲まなくてすめばそれに越したことはない。

「スギ花粉症の根治を目指すには、シダキュアでも、シダトレンでも舌下免疫療法を少なくとも3年程度は継続する必要があります。長期間にわたって毎日薬を舌の下に置くのは大変だと思いますが、治療を開始した患者さんの多くは早くから効果を実感していますから、将来の生活を楽にするために舌下免疫療法を検討してほしいですね」。

スギSLITの治療アルゴリズム 今後

(永倉仁史先生提供)

SLITによる口腔内局所反応への対応

(永倉仁史先生提供)

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●永倉仁史(ながくらひとし)先生のプロフィール
  • 1982年 東京慈恵会医科大学卒。
  • 1985年 東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科アレルギー外来担当となり、鼻アレルギーの治療および減感作療法を専門とする。また、国立生育医療センター(当時、国立小児病院)免疫アレルギー研究部にて、人のマスト細胞に対する、抗アレルギー薬の臨床的効果の判定に関する研究に従事。
  • 1987年 東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科アレルギー外来・研究班の責任者として、臨床における治療および指導、研究にあたる。
  • 環境庁国立環境研究所研究員として、アレルギー性疾患増加の原因の究明に関する研究に従事。同研究テーマにて、「大気汚染物質の気道粘膜におよぼす影響についての形態学研究―鼻粘膜の異物透過性に与えるオゾンの影響についてー」にて学位習得。
  • 日本医師会・日本体育協会公認スポーツドクター、日本水泳ドクター会議会員として、スイミングとアレルギー疾患の関係について、スイミングスクールにおける検診、現場コーチ、スタッフとの共同研究にて、スイミングの環境とアレルギー疾患に対する管理について、講演、研究、論文発表。
  • 1990年より、東京厚生年金病院 耳鼻咽喉科勤務、その後、東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科助手として、同大学勤務。
  • 1995年より文部科学省委託「スギ花粉症克服に向けた総合的研究」に参加し、スギ・ヒノキ花粉症に対する疫学的調査・基礎・臨床応用の研究に協力し、全国でのスギ・ヒノキ花粉症の調査にあたる。そして、現在、スギ・ヒノキ花粉症に対する最新の治療法として、ペプチド療法、経口減感作、坑IgE抗体、人工暴露装置などの、研究に、協力、従事。
  • 2005年 スポーツ施行者のアレルギー性疾患治療に関する安全性、および、競技者に対するドーピングに関する問題に対し、「競技者のアレルギー性鼻炎に対する治療法の安全性とドーピング問題について」、発表。
  • 2006年 ながくら耳鼻咽喉科アレルギークリニック(https://nagakura-ac.com/)を開院、院長になる。
  • 日本耳鼻咽喉科学会認定専門医
  • 日本耳鼻咽喉科学会補聴器相談医
  • 日本アレルギー学会認定アレルギー専門医・代議員
  • 日本体育協会・日本医師会公認スポーツドクター
  • DANJAPAN(レジャー・スキューバ・ダイビング事故者に対する緊急医療援助システム)登録ドクター
  • 花粉情報協会理事

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