fbpx

【花粉症治療】スギ、イネ科、カバノキ科など多種の花粉アレルギーには皮下免疫療法で根治や緩和を目指す~相模原病院・谷口正実先生が解説

【花粉症治療】スギ、イネ科、カバノキ科など多種の花粉アレルギーには皮下免疫療法で根治や緩和を目指す~相模原病院・谷口正実先生が解説

花粉症や食物アレルギー、喘息などアレルギー疾患に悩む日本人は年々増加しています。以前は、スギ花粉症だけ、ダニアレルギーだけ、といった「シングルアレルゲン」に悩む方が中心でしたが、近年では、例えば「スギ、カバノキ、ダニ、猫」のように複数の原因物質に悩む「多種の環境アレルゲンに対するアレルギー」の患者さんが増えています。

そこで「花粉症クエスト」では、アレルギー疾患の「中心拠点病院」として国から指定された「国立病院機構相模原病院」でアレルギー治療の最前線に立たれている谷口正実・臨床研究センター長に、スギ花粉、イネ科、カバノキ科花粉など多種の花粉アレルギー疾患の根治や緩和を目指す皮下免疫療法について、お話をお聞きしました。

海外からアレルゲンエキスを輸入し、複数の花粉アレルギー向けに同時に行う皮下免疫療法は相模原病院でしか行われていないと言われています。その輸入アレルゲンエキスの費用は患者さんに請求しないとも?!

相模原病院・谷口正実先生が解説!「花粉症などのアレルギーの治し方」

相模原病院 谷口正実先生

(Part1)アレルギー検査とは?花粉症やアレルギー治療は原因物質を突き止めることから!

(Part2)花粉症などのアレルギー性鼻炎には「治療薬3点セット」が効く

1.多種の花粉アレルギーには皮下免疫療法

「以前はスギ花粉だけ、ダニだけというシングルアレルギーの患者さんが大半でしたが、最近では複数のアレルゲンに反応するマルチアレルギーに悩む方が急増している」と谷口正先生。

スギ花粉やダニだけが原因であればスギ花粉症向けの舌下免疫療法、ダニアレルギー性鼻炎向けの舌下免疫療法などの根本的治療法がありますが、スギ、ダニ以外の原因アレルゲンを含む多種の花粉アレルギーに対処するよい方法はあるのでしょうか。谷口先生にお聞きしました。

・多種花粉アレルギーを治すには

  • Q:複数のアレルゲンが原因のマルチアレルギーに根本的な治療法はありますか。

相模原病院では、患者さんのアレルギーの原因となっているアレルゲンエキスを皮下に注射で投与する皮下免疫療法で治療を行っています。

Point! 皮下免疫療法とは

皮下免疫療法はアレルゲン免疫療法の代表的方法。アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因物質であるアレルゲンエキスを身体に投与し、徐々に慣れさせてアレルギー反応を起こさないよう免疫寛容を誘導する治療法。減感作療法とも呼ばれる。花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息の根治が期待できる治療法として100年以上の歴史がある。

皮下免疫療法では、注射でアレルゲンエキスを皮下に投与する。舌下免疫療法ではアレルゲンエキスやアレルゲン錠剤を舌の下(裏)に投与する。

実は、日本において、スギとダニ以外のアレルゲンで舌下免疫療法や皮下免疫療法の良い薬(アレルゲンエキス)が少ないと感じています。

スギやダニの免疫療法をやれば非常に高い割合で有効性が出るのですが、他のアレルゲンエキスではやや効果が落ちます。

それでもアレルゲン免疫療法をやる方が、ずっと症状は安定化し使用薬も減らせるので治療を行う方がいい。当病院ではイネ科やカバノキ科花粉などのアレルゲンエキスをアメリカや欧州から輸入して取り寄せています。その上で患者さんの症状の原因となっているアレルゲンエキスを複数個所に、皮下に注射する方法の皮下免疫療法で治療を行います。

【国内で保険診療で使用できる治療用アレルゲンエキス】

アレルゲン医薬品
種類 舌下用 皮下用
スギ花粉
ダニ
ハウスダスト
アカマツ花粉
ブタクサ花粉

(参照:鳥居薬品アレルゲン製品一覧)

  • Q:治療の効果はどうですか?

かなり効果があります。

完治に近い状態までよくなる患者さんもいますが、花粉アレルギーの場合、花粉飛散量が非常に多い時期では、軽度の症状は残ります。それでも症状がかなり楽になったと喜んでもらうことが多いですね。

・相模原病院のみが行う治療?

  • Q:他の病院やクリニックでも多種の花粉アレルギー向けに同じ皮下免疫療法が行われているのですか?

おそらく日本でマルチアレルギーの患者さん向けにこの治療(海外のアレルゲンエキスも使用しての免疫療法)を行っているのは、当病院以外ないのではないかと思います。

複数のアレルゲンエキスの濃度を患者さんごとの感受性に合わせて量や種類の調整を行うのは手間もかかるし、エキスの使用期限もさほど長くはないので管理が大変です。一般的に舌下法と比較すると注射法の方が副作用(アナフィラキシー)のリスクが大きいとされているので、スギやダニのシングルアレルギーでも皮下免疫療法は舌下免疫療法より若干慎重にならざるを得ないのですが、マルチアレルギー向けになれば多くの経験とスタッフの協力が必要となります。したがって一般の病院やクリニックではほとんどこの治療は行っていないはずです。

・輸入エキスの費用は患者さんに請求しない

Q:スギやダニの免疫療法は保険が適用されますが、輸入したエキスを用いる多種の花粉アレルギーの治療は保険診療でなく自由診療(自費診療)の扱いになるのでしょうか。

いえ、輸入したアレルゲンエキスの費用は私たちが負担し、患者さんには請求しません。

日本では混合診療が認められいません。例えば、スギ花粉症向け免疫療法には保険診療、輸入した薬を使うイネ科花粉症向け免疫療法には自由診療と、両者を併用することができないことが、患者さんに輸入したアレルゲンエキスの費用請求をしない理由ではあります。(*編集部部注:この例であれば、輸入したアレルゲンエキスを用いてイネ科花粉症向けの免疫療法も一緒に行ったとしても、患者さんにはスギ花粉症向けの免疫療法だけ保険適用で費用を請求する)

しかし、医療保険制度の問題だけがその理由ではありません。当病院は30年以上にわたりこの皮下免疫療法を行っています。おそらく日本最多の症例数と思います。このマルチアレルゲンの皮下免疫療法は、不採算ではありますが、アレルギーに悩む患者さんに対して、もっと良くなっていただきたい気持ちで、最適の医療を提供する姿勢で治療を進めています。よって、輸入したアレルゲンエキスの費用は私たちが負担して治療を行っているのです。

・皮下免疫療法のメリットとは

Q:皮下免疫療法は舌下法と比べて注射のストレスがかかる、副作用のリスクが大きいといったデメリットがあるとも効きますが、皮下免疫療法のメリットについて教えてください。

・同時に複数のアレルゲンに対応した治療ができる

皮下免疫療法であれば、例えば症状の原因となっている5つのアレルゲンの薬をいっぺんに注射で治療できます。スギやダニが原因のシングルアレルギーであれば舌下免疫療法で十分ですが、マルチアレルギーの場合は皮下免疫療法が向いています。

・効果が強い

舌下免疫療法と比較して一般的に言われる以上に効果がやや高いと思います。

小児も対象

対象年齢の下限がない「シダキュア スギ花粉舌下錠」が2018年6月末に発売になり、ダニ向けのミティキュア舌下錠も2018年2月より対象年齢の下限がなくなったことから、舌下免疫療法の対象年齢が事実上5歳以上となりましたが、皮下免疫療法はかねてから5歳以上の小児から対象にすることができました。

・毎日薬を飲まなくていい

当病院では患者さんに治療開始時に5~6日間程度は入院してもらいます。この間に副作用やアナフィラキシー(*極めて短時間のうちに全身にアレルギー症状が出る反応)などが起こらないかを注視しながら、アレルゲンの注射量を維持量まで増量します(いわゆる急速法)。

その後は1ヶ月に1回の通院、1年後には2か月に1回の通院、2年後には3か月に1回の通院と間隔が開いていきます。

以前は治療開始直後に入院せずに1週間に2、3回通院してもらうパターンもあったのですが、患者さんの都合でスケジュールが変更されるなど治療が捗らないことが多いため、今は入院して治療をスタートしてもらいます。ここを乗り越えれば、その後は通院だけで、舌下免疫療法のように毎日自宅で薬を投与する必要はありません。注射というストレスはあるかもしれませんが、約3年もの間自宅で毎日薬を投与し続ける手間がないのは大きなメリットです。

2.多種の花粉アレルギーは相模原病院に相談を

「患者さんからすごく感謝されるアレルギーの治療法が3つ、4つあるんですが、その一つがこの皮下免疫療法なんです」とうれしそうな笑顔で語る谷口先生。

相模原病院の先生たちの確かな技術や豊富な経験に基づく治療が受けられることはもちろん、数万円もする輸入アレルゲンエキスの費用などを病院側が負担してくれるのも、患者側にはありがたい限りだ。

「多種の花粉アレルギーの免疫療法に対応している病院は相模原病院以外にほとんどないのが実状です。多種の花粉アレルギーの症状は本当につらい。それを早く治してあげたいという想いで治療していますので、花粉アレルギーに悩む患者さんは、相模原病院に紹介状をお持ちになって(*1)相談に来てください。ただし全員が適応ではなく、効果が望める方と効果が望めない方(カビアレルギーなど)があるので、詳細はご相談ください」という谷口先生のお言葉は本当に心強いものでした。

(*1)国の方針により医療機関の機能分化を推進するために、大きい病院(400床以上)の地域医療支援病院では定額負担(初診5,000円以上、再診2,500円以上)の徴収が義務化されました。この制度に基づき、緊急・やむを得ない場合を除き、紹介状を持たずに相模原病院を始めて受診される場合、通常の医療費の他に5,400円(税込)が必要となります。

➡秋の花粉症に注意!9月の花粉症とは?
9月の花粉情報 9月の花粉症の種類や特徴 花粉カレンダー

【花粉情報】9月の花粉症の原因はブタクサ・ヨモギ・カナムグラ!イネ科花粉も。9月の花粉飛散情報や秋の花粉症の種類と対策について

●谷口正実先生のプロフィール

  • 1956年 生まれ
  • 1981年 浜松医科大学卒業
  • 1987年 浜松医科大学大学院卒業
  • 1988年 藤枝市立病院呼吸器内科医長
  • 1994年 藤田保健衛生大学 呼吸器アレルギー内科講師
  • 1997年 米国バンダービルト大学肺研究センター研究員
  • 1999年 国立相模原病院アレルギー科医長・気管支喘息研究室長
  • 2008年 同内科系統合診療部長
  • 2011年 同臨床研究センター病態総合研究部 部長
  • 2014年 同臨床研究センター センター長
  • 兼任 藤田保健衛生大学 順天堂大学連携大学院客員教授

花粉症・アレルギー性鼻炎向け商品

\人気ランキング!

アレルビ フェキソフェナジン塩酸塩 56錠

白井田七。茶 パウダータイプだから水にも溶ける 茶カテキンと漢方田七人参のお茶

アレルトール サプリ 発酵黒じゃばら 乳酸菌2種 甜茶 酵素の4つのパワー

(花粉症クエスト調べ)

➡ロート自慢の最大濃度が目のかゆみに効く

ロートアルガード クリアブロックZ

アマゾンで買う

【第2類医薬品】ロートアルガードクリアブロックZ 13mL ※セルフメディケーション税制対象商品