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2023年版《花粉症向け目薬の選び方》処方目薬の種類やタイプとは?おすすめの市販目薬はどれ?

《花粉症向け目薬の選び方》処方目薬の種類やタイプとは?おすすめの市販目薬はどれ?

かゆみ、涙目、充血などの目の炎症は、花粉症の代表的な症状のひとつで、アレルギー性結膜炎といいます。治療には病院でもらう点眼薬(目薬)が中心ですが、処方された目薬がどんなタイプなのか知りたいと思うことも多いようです。また、忙しいなどの理由で病院に行けないときには、ドラッグストアで販売されている市販の目薬が便利ですが、種類が増えてどれがおすすめなのか迷いますね。

ここでは、花粉症向け処方目薬の種類やタイプをご説明し、おすすめの市販目薬や選び方についてご紹介します。

1.花粉症向け処方目薬のタイプ

・かゆみには「抗ヒスタミン」、予防には「CM遊離抑制」

花粉が原因で目のかゆみ、涙目、ゴロゴロする異物感が出るのは、アレルギー性結膜炎を起こしているからです。

治療には、抗ヒスタミン薬ケミカルメディエーター遊離抑制薬(以下CM遊離抑制薬と省略)が入った点眼薬が処方されます。それでも効果がない時にはステロイド点眼薬も使用されます。

主に、抗ヒスタミン薬の目薬は、発症しているかゆみなどを速効的に和らげるのに適しているタイプCM遊離抑制薬の目薬は、症状が発症するのを予防したり、初期症状に適したタイプといえます。

病院で多く処方される花粉症向け目薬の種類には以下のようなものがあり、それらをタイプ別に分類してまとめました。

主な花粉症向けの処方点眼薬の種類とタイプ
抗ヒスタミン CM遊離抑制 ステロイド
パタノール リザベン リンデロン
アレジオンLX ゼペリン オルガドロン
アレジオン インタール フルメトロン

主な処方薬のタイプと関連する市販薬

主な処方薬のタイプと関連する市販薬 花粉症,花粉症薬,処方薬,市販薬,スイッチOTC医薬品,パタノール,リザベン,リンデロン,アレジオンLX,ゼペリン,オルガドロン,アレジオン,インタール,フルメトロン,ロートアルガード クリアショット,ロートアルガード クリアブロックZ,マイティア アルピタット,AGアルガード

*処方薬インタールは2021年3月末で販売中止になりました。

・処方が増えてる「アレジオンLX」

「アレジオンLX点眼液0.1%」は2019年11月に発売されました。

花粉症飲み薬「アレジオン」と同じ有効成分「エピナスチン」の濃度が従来の「アレジオン点眼薬0.05%」の2倍になりました。1日2回の点滴で効果が持続すること、「アレジオン点眼液0.05%」同様に、防腐剤が含まれないのでコンタクトをしたまま点眼できることなどが人気の理由です。

「アレジオンLX点眼液0.1%」にはジェネリック医薬品(後発品)はありませんが、「アレジオン点眼液0.05%」のジェネリック医薬品(後発品)である「エピナスチン塩酸塩点眼液0.05%」が2021年12月に販売開始されました。価格はアレジオンLX0.05%の約半分です。(2023年1月4日時点)

スイッチOTC市販薬はありません。

「アレジオンLX」の詳しいことはこちら↓をご覧ください。

【花粉症薬】病院の点眼薬「アレジオンLX」が新登場!高濃度で1日2回で効く!

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・効き目が強い「アレロック」と同じ「パタノール」

花粉症飲み薬「アレロック」は効き目の強さが特長ですが、その有効成分「オロパタジン」が配合された目薬が「パタノール点眼液0.1%」です。花粉症などのアレルギー性結膜炎にここ数年では最も多く処方されています。

1日4回の点滴で、防腐剤が入っているためコンタクトレンズには使用できません。

「パタノール点眼液0.1%」の後発品(ジェネリック)である「オロパタジン点眼液0.1%」が2021年12月から販売開始されました。価格は56.5円/mL(2023年1月4日時点)で、パタノールの約半分です。

スイッチOTC市販薬はありません。

2.おすすめの花粉症向け市販目薬

次に、ドラッグストアなどで買える市販目薬のタイプについてご説明します。

・市販目薬のタイプ

花粉症などのアレルギー性結膜炎にドラッグストアで買える目薬のタイプは大きく2つにわけられます。

  • 【ブレンドタイプ】複数の処方薬成分を独自にブレンドしたもの
  • 【スイッチタイプ】処方薬を同成分・同濃度そのままに市販薬にスイッチしたもの

人気の市販目薬をこの2つのをタイプに分けると以下のようになります。

 
ブレンドタイプ ロートアルガード・アルピタット・AGアレルカット など
スイッチタイプ アイフリーAL・アレジフェンス・ザジテン など

●主なブレンドタイプの目薬と関係する処方薬

主な花粉症向け市販薬 ブレンドタイプの目薬と関係する処方薬

*処方薬「インタール」は2021年3月末で販売終了となりました。

●主なスイッチタイプの目薬と関係する処方薬

主な花粉症向けスイッチタイプOTC医薬品 関係する処方薬

・「マイティア アルピタットEXα7・NEXα7」新登場

2022年1月14日より、アルピタットシリーズに新商品「マイティア アルピタットEXα7・NEXα7」が加わりました。新たに7つの有効成分が配合され、花粉で強烈な目のかゆみに有効です。

花粉症のきつい目のかゆみに!アルピタットシリーズ最強【マイティア アルピタットEXα7・NEXα7】新発売!~薬のタイプ、成分、価格など

マイティア アルピタットEXα7・NEXα7」について、詳しくはこちらをご覧ください↓

花粉症の目のかゆみに!アルピタットシリーズ最強【マイティア アルピタットEXα7・NEXα7】新発売!~薬のタイプ、成分、価格など

・注目の「ロートアルガードクリニカルショット」

上記のブレンドタイプにはどれも、かゆみを抑える作用の抗ヒスタミン薬であるクロルフェニラミンマイレン酸塩が配合されています。症状を出ないようにする成分(CM遊離抑制薬)として処方薬「インタール」と同じクロモグリク酸ナトリウムが使用されてきましたが、2019年12月シーズンに新発売された「ロートアルガードクリニカルショット」には処方薬「リザベン」と同じトラニラストが配合されました。トラニラストは傷の治りを助ける効果も期待できるとされています。

「ロートアルガードクリニカルショット」「ロートアルガードクリニカルショットm」

「アルガードクリニカルショット」の詳しいことは、こちら↓をご覧ください。

他の目薬では治らない花粉症のかゆみに!【ロート アルガード クリニカルショット】新発売!~薬のタイプ、成分、価格など

・「サンテFX AL」が発売に

2021年3月、男性を中心に人気のサンテFXシリーズにアレルギー向け「サンテFX AL」が発売になりました。アレルギー症状の発症を予防したり抑制する成分は、後述するアルガード「クリアブロックZ」やアルピタット「EXα」と同等ですが、希望小売価格(12mL)が880円(税別)とリーズナブルなのが特徴です。

「サンテFX AL」について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

花粉やハウスダストの目のかゆみに!爽快「サンテFX シリーズ」から「サンテFX AL」新登場!~目薬の特徴、成分、価格など

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参考価格:¥725(2023年1月4日時点)

・重症の目のかゆみにはどの目薬?

ひどい目のかゆみや炎症には「ロートアルガード クリニカルショット」がおすすめです。用法でも、他の目薬を2~3日使用して治らなかったときにクリニカルショットを使用するように表記されています。

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第2類医薬品】ロートアルガードクリニカルショット 13mL ※セルフメディケーション税制対象商品

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2022年1月に発売になったアルピタットシリーズ「マイティア アルピタットEXα7・NEXα7」は、花粉で強烈な目のかゆみに有効です。

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【第2類医薬品】マイティアアルピットEXα7 15mL ※セルフメディケーション税制対象商品

参考価格:¥2,207(2023年1月4日時点)

「ロートアルガード クリアブロックZ」「マイティア アルピタットEX」はどちらも比較的重症向けに成分が配合されています。

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「ロートアルガード クリアブロックEX」「マイティア アルピタット」「エージーアイズアレルカット」はどれも比較的軽症向けに成分濃度が調整されて配合されています。


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・「アイフリーAL」「アレジフェンス」「ザジテン」は処方薬がそのまま市販薬に

「アイフリーAL」「アレジフェンス」とも、処方目薬「ゼペリン」の成分であるCM遊離抑制薬アシタザノラスト水和物が同濃度配合されたスイッチOTC医薬品です。2つの目薬の違いは容器の形状などです。ブレンドタイプのように、かゆみを抑える作用の抗ヒスタミン薬は配合されていません。症状が出るのを予防したり、かゆみの初期症状に使用するのに向いています。コンタクトレンズ使用時には点眼しないでください。

「ザジテンAL」は、処方目薬「ザジテン」と同じ抗ヒスタミン薬ケトチフェンフマル酸塩が同濃度配合されたスイッチOTC医薬品です。pHがアルカリ性で、浸透圧が低く、少し目にしみる感じがあります。ブレンドタイプのようにCM遊離抑制薬は配合されていません。コンタクトレンズ使用時は点眼できません。

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「アレジフェンス」の詳しいことはコチラ↓をご覧ください。

花粉やハウスダストアレルギーの目のかゆみに~市販の目薬「アレジフェンス」新発売

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3.まとめ~目薬の選び方

これまでご説明したように、かゆみや充血などすでに発症した花粉症の目の症状には、抗ヒスタミン薬が配合されている目薬がおすすめです。

病院で処方される目薬には、「アレジオン」や「アレロック」など第2世代抗ヒスタミン薬の飲み薬と同じ成分が配合されたものがあります。それでも治らない炎症にはステロイド点眼薬が用いられます。できるだけ病院で早めに診察を受けて、適切な目薬を処方してもらう方がいいでしょう。

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市販の目薬で対処するときは、ひどい症状がすでに起こっている場合にはブレンドタイプ予防したい・症状が出始めの場合にはスイッチタイプが目安です。

症状がいったん治まっても、花粉シーズン中は用法通りに点眼を継続する「プロアクティブ点眼」を行う方が、症状が再発したり悪化しないとすすめられています。目薬を上手に活用して、花粉シーズンを少しでもラクに過ごしてくださいね。

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2020年シーズンから、花粉症の重症患者向けに、皮下注射による新しい治療法「ゾレア」がスタートしました。

ゾレアはすでに気管支喘息やじんましん向けに使用されている薬ですが、花粉症向けに世界で初めて適用可能になりました。飲み薬や点鼻薬、点眼薬だけでは症状が軽くならない方は、医師に相談してみるといいでしょう。

ゾレアの詳しいことは、以下をご覧ください。

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