花粉症の4大症状といえば、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ。中でもサラサラで止まらない鼻水は、生活や仕事の支障になったり、長引くと鼻づまりや蓄膿症(副鼻腔炎)になりかねません。
そんな鼻水を止めたい人の対策法としてよく耳にするのが、鼻の中にレーザーを当てて鼻炎症状を軽減する目的の「レーザー治療」です。名前は聞いたことがあるけれど、実際にはどんなものだろうと興味をお持ちの方が多い治療法ですね。
そこで今回は、花粉症のレーザー治療とはどういうものか、効果や費用、レーザーの種類別の特徴、治療ができるタイミング、よくある質問についてご説明します。
➡処方薬と同じタイプの市販薬を知っているとなにかと便利です↓↓
【2019年版】花粉症処方薬の効き目と眠気の比較や同じタイプの市販薬の有無~アレグラ、ザイザル、アレロック、タリオン、ビラノア、デザレックスなど
1.レーザー治療とは
・レーザー治療とは
レーザー治療とは、鼻粘膜にレーザーを照射して鼻のアレルギー発症の「場」を減らしたり、鼻粘膜のアレルギー反応を鈍くする治療法です。ダニやホコリなどのハウスダストが原因の鼻炎症状でも用いられます。花粉症が原因の鼻炎には、花粉症のシーズン前に治療を終了しておくのが理想的といわれていますが、レーザーの種類によっては花粉症がでているときでも治療が可能なタイプもあります。
治療時間は数十分程度で、日帰りが可能です。
施術による痛みはほとんどないといわれています。麻酔はスプレータイプのもので鼻の中に噴霧します。
・副作用は?
レーザーを鼻に照射すると、一時的に鼻粘膜が腫れ、鼻水、くしゃみが数日続く場合があるようですが、1週間程度で収まります。
副作用としては、術中の痛み、術後の出血、鼻粘膜の過度の萎縮、鼻涙管閉塞による流涙、鼻粘膜の癒着などがあげられますが、耳鼻科レーザー治療専門の医院であれば、痛みを感じたり、大量の血がでるといった副作用はほとんどみられないようです。
・効果は?
ー どのぐらい症状が軽くなる?
一説によると、レーザー治療をすると鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状が6割から8割ぐらい軽減するそうです。
レーザー治療は鼻炎症状を完全に治せるものではなく、あくまでも軽減する治療法です。たとえば、花粉の飛散が少ないときには鼻炎症状が感じられなくても、花粉の多い日には、症状が出ることがあります。
ー 治療の効果が現れるのは?
レーザー治療を受けたあと効果が現れるのは、後ほどご説明するレーザーの種類で異なり「CO2 レーザーレーザー」では約2〜4週間前後、「半導体レーザー」では1週間程度といわれています。
ー どのぐらい効果が持続?
効果の持続性は永久ではなく、個人差があるものの、だいたい1年~3年程度といわれています。効果が感じられなくなったら、レーザー治療を繰り返して受けることも可能です。ただし、過度にレーザー照射を繰り返すと鼻粘膜が萎縮し、鼻の中にカサブタを形成しやすくなって、かえって鼻がつまってしまうこともあるようです。
ー 鼻炎以外の症状には?
レーザー治療は鼻炎症状の緩和を目的とする治療法なので、目のかゆみといった別の症状には効き目はなく、例えば鼻の症状以外に目のかゆみを併発している方であれば目薬などが必要になります。
➡鼻水はなぜ出る?
花粉症で鼻水が出るしくみ~風邪と花粉症の鼻水の違いや鼻炎薬の選び方
➡花粉症の鼻づまりの人の50%が睡眠障害があるとの説も。
【花粉症症状】鼻づまりで寝れない!花粉症の鼻づまりの治療や対処法は?
2.レーザーの種類
レーザーは主に2種類あります。
・CO2 レーザー
「CO2 レーザー」(「炭酸ガスCO2 レーザー」「炭酸ガスレーザー」ともいう)は、アレルギー反応を起こす下鼻甲介の粘膜部分にレーザーを照射することによりアレルギー反応を抑制し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりを軽減します。
ー 粘膜の表面をあぶって焼く
CO2 レーザーは、鼻水を出す鼻の粘膜の表面のみを高温であぶって焼きます。深いところまで焼くことはないので出血は少ないといわれています。患者さんの中には手術中に肉が焼ける臭いがしたと感じることもあって、よく焼けることから「ウェルダン療法」(ステーキ肉をよく焼くことをウェルダンといいますね)ともいわれるようです。
ー 花粉症シーズンが始まる前に
CO2 レーザーはエネルギーが強く鼻の組織をよく焼ける(蒸散する)のがメリットですが、鼻水が大量にでているときには、水がレーザーを通さないので、手術することができません。なので、CO2 レーザーは花粉症のシーズンが始まる前に適している治療法です。
「炭酸ガスCO2 レーザー」(慶友銀座クリニックHPより引用)
・半導体レーザー
ー レーザービームで粘膜を焼く
「半導体レーザー」(「半導体ダイオードレーザー」ともいう)の手術方法は、バーナーであぶるようなタイプのCO2レーザーと違い、針金のようなレーザービームを直接鼻に接触させて焼くタイプです。
ー 花粉症シーズン中も可能
半導体レーザーは水を通ることができるのが特徴です。よって、鼻水が大量に出るときでも、鼻の粘膜組織を焼くことができます。花粉症のシーズン前だけでなく、シーズン中でも可能な治療法です。
ー 痛みがより少ない
半導体レーザーはCO2レーザーよりも痛みがより少ないといわれています。患者さんから、半導体レーザーの手術中に蒸したときの臭いがしたという話もあることから、「ミディアムレア療法」 (MLLT)ともいわれるようです。
「半導体ダイオードレーザー」(慶友銀座クリニックHPより引用)
3.治療の流れと概算費用
・治療の流れ
一般的な花粉症レーザー治療の流れは、以下のようになります。
①診察(アレルギー検査をする場合もあります)
②レーザー手術(日帰りで可能です)
③再診察(経過観察をします)
・概算費用
花粉症のレーザー治療には保険が適用されます。健康保険3割負担の場合だと、初診料、手術料、術後の診察料、処方薬などで、1万円~1万5000円程度が多いようです。
血液検査(アレルギー検査)も同時に行う場合は、別途5,000円程度がかかるようです。
4.よくある質問
花粉症のレーザー治療でよくある質問をまとめておきます。
Q:レーザー治療で鼻を焼くとにおいがしなくなりますか?
A:そのようなことはないようです。なぜならにおいを感じるところを焼くわけではないからです。
Q:手術で鼻血が出ますか?
A:ほとんど出ないとのことですが、出ても少量ですぐに止まるようです。
Q:授乳中でもレーザー治療は可能ですか?
A:可能です。妊娠中は行わないようです。
Q:手術当日は入浴できますか?
A:シャンプーはダメですが、体をシャワーで洗う程度は大丈夫なようです。
Q:手術当日の飲酒は可能ですか?
A:当日のみ避ける方がよいようです。
Q:手術当日の仕事は可能ですか?
A:デスクワークであれば問題ないようです。
Q:どういう基準で病院を選べばいいですか?
A:花粉症のレーザー治療の実績が多数あり、最新設備があるなど治療環境が整っているところがおすすめです。花粉症シーズン中で鼻水が出ているときには、半導体レーザーがある病院を探してください。
➡人気No1「アレグラFX」と同じ効能効果で価格が安め
【第2類医薬品】アレルビ 56錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
➡ロート自慢の最大濃度がかゆみに効く
【第2類医薬品】ロートアルガードクリアブロックZ 13mL ※セルフメディケーション税制対象商品
参照:慶友銀座クリニック