花粉症向けに病院で処方される薬は「第2世代抗ヒスタミン薬」と呼ばれる薬が中心です。
ここ数年新しい薬がいくつか発売になり、種類が増えました。
ここでは、主要な第2世代抗ヒスタミン薬の効き目や眠気などの特徴、後発品(ジェネリック)の有無、薬価、市販薬の有無などをご説明します。
*【2023年1月4日】2022年4月1日改定の薬価に対応しています。
(参考:日本医科大学 大久保公裕教授インタビュー、「鼻アレルギー診療ガイドライン2020」など)
目次
1「アレサガテープ」と「ルパフィン」とは
(1)貼って治す「アレサガテープ」
2018年4月24日に久光製薬から花粉症などのアレルギー性鼻炎の治療薬としてテープ剤のアレサガテープが発売されました。アレサガテープは第2世代抗ヒスタミン薬であるカプセル剤のレミカットと同じ成分エメダスチンが含まれた薬で、皮膚から成分を取り込む「経皮吸収型テープ剤」と呼ばれるタイプです。
カプセル剤のレミカットが1日2回の服用であるのに対してアレサガテープは1日1回24時間効果が持続します。
現在は15歳以上の適用ですが、テープを小さくカットするなどして、薬を飲み込むのが苦手な小児にも適用が拡大することが望まれます。
発売されて1年以上がたち、1ヵ月分などの長期処方が可能になりました。
【アレサガテープ 4mg・アレサガテープ 8mg】
- 主成分:エメダスチンフマル酸塩
- 薬価:62.5円(4mg1枚)85.4円(8mg1枚)(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、成人にはエメダスチンフマル酸塩として 1 回 4mg を胸部、上腕部、背部又は腹部のいずれかに貼付し、24 時間毎に貼り替える。なお、症状に応じて 8mg に増量できる。
- 製剤の大きさ: 8cm²(アレサガテープ 4mg)16cm²(アレサガテープ 8mg)
- 対象:成人(15歳以上)。小児は対象に入っていません。
- 車の運転:禁止
- 後発医薬品(ジェネリック):無し
- スイッチOTC医薬品(市販薬):無し
➡New! 貼って治す「アレサガテープ」とは?
【花粉症薬】花粉症などのアレルギー性鼻炎に貼って治すテープ剤「アレサガテープ」発売!サロンパスの久光製薬から
(2)鼻づまりにも「ルパフィン」
ルパフィンは2017年11月27日に発売になりました。発売から1年経ったので、現在では長期処方が可能になっています。抗ヒスタミン作用に加えて、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの原因となる血管拡張などを阻害する抗PAF作用も含まれています。日本では最も新しいの第2世代抗ヒスタミン薬ですが、世界ではすでに80か国以上で承認され、ビラノアよりも早くに発売された薬です。
後発品(ジェネリック)や市販薬は販売されていません。
【ルパフィン錠10mg】
- 主成分:ルパタジンフマル酸塩
- 薬価:54.9円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、12歳以上は1日1回1錠を使用。
- 対象:12歳以上
- 車の運転:禁止
- 後発医薬品(ジェネリック):無し
- スイッチOTC医薬品(市販薬):無し
(2023年版)【花粉症薬】処方薬ルパフィンとは~アレグラ、ビラノア、デザレックスとの違いは?
2.眠くなりにくい薬は?
(1)非鎮静性とは
第2世代抗ヒスタミン薬は、第1世代抗ヒスタミンの問題であった眠気やだるさ、作業効率の低下などの副作用を総じて改善していますが、薬ごとに程度の違いがあります。薬の成分の脳内浸透性が低いものを「非鎮静性」と呼び、眠気の少ないタイプとされています。下のグラフでいうと、上の薬が眠気が少ないタイプと評価されています。表には入っていませんが、現在はビラスチン(製品名ビラノア)がH1 受容体占拠率が最も少ない(=眠気が少ない)と評価されています。
【抗ヒスタミン薬の H1 受容体占拠率による脳内移行性の評価】
*グラフの上の薬剤が眠気が少ないと評価されている。
*ビラスチン(製品名ビラノア)がH1 受容体占拠率が最も少ない(=眠気が少ない)と評価されている。
抗ヒスタミン薬は脳内ヒスタミンH₁受容体占拠率がそれぞれ異なり、占拠率50%以上が鎮静性、20%以下が非鎮静性とされ、眠気などの指標とされる。グラフの上の薬剤が眠気が少ないと評価されている。d-クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミンは第1世代抗ヒスタミン薬、それ以外は第2世代抗ヒスタミン薬。ケトチフェンフマル酸塩(ザジテン)は日本では第2世代に分類されているが、強い鎮静作用を有しており、欧米ではほとんど使用されていない。日本ではOTC薬を含めて鎮静性の強い第1世代がいまだに頻繁に使用されている実情がある。
(谷内一彦 薬理作用から見た理想的な抗ヒスタミン薬治療 日耳鼻 123: 196―204,2020を一部改変)
(2)車の運転ができる薬は?
第2世代抗ヒスタミン薬によっては車の運転や高い場所での作業が禁止されていたり、注意が喚起されています。車を運転される方は服用する前によく確認してください。
●車の運転について
- ●運転禁止:ジルテック、アレロック、ザイザル、ザジテン、アゼプチン、セルテクト、ダレン、レミカット、ゼスラン、ルパフィン、アレサガテープ
- ●運転注意:エバステル、アレジオン、タリオン
- ●注意や禁止記載なし:アレグラ、クラリチン、ディレグラ、ビラノア、デザレックス
3.効き目が強い薬は?
「効き目の強さ」は患者さんの感じ方に個人差があるものの、どの第2世代抗ヒスタミン薬も最大限の効果、言い換えると「効き目の強さ」はほとんど変わらないと報告されています。
ただし、最大限の効果に到達する時間、すなわち速効性に違いがあり、速く最高血中濃度に到達する薬剤が、速効性が高いタイプであるとされています。患者さんによっては、速く効くことで効果が強いと感じられます。
また、薬の効果の持続性にも違いがあります。血液中の成分濃度が長く保たれているほど効果の持続性が高いと評価されます。薬の効果が長く続くタイプは服薬回数が少なくてすみ、患者さんによっては効果が強いと感じることもあります。
速効性と持続性を比較したグラフをそれぞれみてみましょう。
(1)速効性
以下のグラフが薬の速効性を比較したものです。グラフの下の薬の方が速効性に優れています。
*グラフの下の薬が速効性に優れているとされる。
(2)持続性
以下のグラフが薬の血中濃度が半減する時間を比較したものです。グラフの上の薬の方が持続性に優れています。持続性の高い薬は服薬回数が少なくてすみます。

*グラフの上の薬が持続性に優れているとされる。
4.効き目と眠気の比較
速効性、持続性、眠気などから、第2世代抗ヒスタミン薬の効き目と眠気を相対的に比較してみました。
(花粉症クエスト編集部調べ)
5.主要な第2世代抗ヒスタミン薬の概要
ここからは、冒頭でご説明したアレサガテープとルパフィンを除く、主要な第2世代抗ヒスタミン薬の概要をご説明します。
・ビラノア
ビラノアは2017年11月から長期処方(例:1か月分など)が可能になりました。
ビラノアの特徴は、眠気がアレグラと同等かそれ以下で、速効性に優れていること、1日1錠の服用ですみ、価格も安めであることです。ただしビラノアは空腹時に服用しないといけないので、食事のタイミングに気をつける必要があります。
後発品(ジェネリック)や市販薬は販売されていません。
【ビラノア錠20mg】
- 主成分:ビラスチン
- 薬価:61.9円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、15歳以上は1日1回1錠を空腹時に使用。
- 対象:15歳以上
- 車の運転:禁止や注意なし
- 後発医薬品(ジェネリック):無し
- スイッチOTC医薬品(市販薬):無し
【花粉症薬】処方薬ビラノアとデザレックスとは~アレグラやザイザルよりも人気になる?!
・デザレックス
デザレックスもビラノア同様に2017年11月から長期処方が可能になりました。
先のグラフで示したように、血中濃度半減期が19.5時間と抗ヒスタミン薬の中で最も長い、すなわち効果の持続性に優れている薬(服用回数は1日1錠)です。眠気を起こしにくく、ビラノアのように食事の影響を受けることはありません。
ビラノアの対象年齢が15歳以上に対し、デザレックスは12歳以上となっています。
【デザレックス錠5mg】
- 主成分:デスロラタジン
- 薬価:51.7円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、12歳以上は1日1回1錠を使用。
- 対象年齢:12歳以上
- 車の運転:禁止や注意なし
- 後発医薬品(ジェネリック):無し
- スイッチOTC医薬品(市販薬):無し
・タリオン
タリオンは2017年9月27日に要指導医薬品の市販薬(スイッチOTC医薬品)として厚生労働省から指定され、2020年12月10日にスイッチOTC市販薬として発売されました。
効き目が強く、アレグラほどではないものの非鎮静性なので眠気の副作用が少ないタイプです。
7歳以上の小児にも適用可能です。市販薬は15歳以上の大人が対象です。
処方薬には後発品(ジェネリック)もあります。
【花粉症薬】タリオンの市販薬、販売開始!どんな薬?どこで買える?効き目や眠気の比較は?
【タリオン錠10mg】
- 主成分:ベポタスチンベシル酸塩
- 薬価:30.5円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、15歳以上は1回1錠を1日2回使用だが、年齢・症状により適宜増量する。7歳以上の子どもは1回1錠を1日2回使用。
- 対象年齢:7歳以上
- 車の運転:注意あり
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):有り
・ザイザルとジルテック
ザイザルはジルテックの眠気の副作用を改善した製品です。効果の出現が速いので、効き目が強いと評価されています。ジルテックは効き目は強いものの、軽度鎮静性(*鎮静性よりも眠くなりやすい)なので眠気に注意が必要です。どちらも車の運転は禁止されています。
ザイザルは2020年6月に後発品(ジェネリック)が発売されました。市販薬はありません。
ジルテックには後発品や同じタイプの市販薬が販売されています。
【ジルテック錠10】
- 主成分:セチリジン塩酸塩
- 薬価:38.8円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、1日1回1錠を就寝前に使用。
- 対象年齢:15歳以上(7歳以上15歳未満の小児にはセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日2回)
- 車の運転:禁止
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):有り
【ザイザル錠5mg】
- 主成分:レボセチリジン塩酸塩
- 薬価:66.2円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、15歳以上は1日1回1錠、就寝前に使用。7歳以上15歳未満の子どもには1回2.5mgを1日2回、朝食後および就寝前に使用。
- 対象年齢:15歳以上(7歳以上15歳未満の子どもには1回2.5mgを1日2回)
- 車の運転:禁止
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):無し
【花粉症薬】花粉症の処方薬「ザイザル」とは?ジルテックやアレグラとの違い
●ジルテックの市販薬:「ストナリニZ」・「コンタック鼻炎Z」
ジルテック錠10の主成分セチリジンが同量含まれる市販薬に「ストナリニZ」と「コンタック鼻炎Z」があります。
【第2類医薬品】ストナリニZ 14錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*14日間服用する場合の価格例:14錠入り¥ 970 円(税込)(2021年1月7日時点)
「ストナリニZジェル」はストナリニZと同じセチリジンが同量入っているカプセル剤で、速く溶けるように成分が液状化されています。
【第2類医薬品】ストナリニ Zジェル 12カプセル ※セルフメディケーション税制対象商品
*12日間服用する場合の価格例:12錠入り1,117 円(税込)(2023年1月4日時点)
【第2類医薬品】コンタック鼻炎Z 10錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*10日間服用する場合の価格例:10錠入り1,364円(税込)(2021年1月7日時点)
・アレグラとディレグラ
人気のアレグラにはOD錠(水なしで溶けるタイプ)もあります。眠気と効き目のバランスが良く、多種類ある後発品(ジェネリック)は価格が安めであることも魅力です。先発品の約半額程度になっています。
ディレグラはアレグラに塩酸プソイドエフェドリンというα交換神経刺激薬を配合した薬剤で、鼻づまりに効果を発揮します。塩酸プソイドエフェドリンは全身の血管を収縮させるので、眼の充血やかゆみにも効果を期待されています。ただし、鼻づまりが良くなったら一般的な抗ヒスタミン薬に戻す必要があります。2020年9月に後発医薬品が発売されました。市販薬はありません。
【アレグラ錠60mg】
- 主成分:フェキソフェナジン塩酸塩
- 薬価:41.6円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、12歳以上は1回1錠を1日2回使用。7歳以上〜12歳未満の子どもはアレグラ錠30mgを1回1錠を1日2回使用。
- 対象年齢:12歳以上(7歳以上〜12歳未満の子どもはアレグラ錠30mgを1回1錠を1日2回)
- 車の運転:禁止、注意なし
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):有り
アレグラドライシロップ5%は2016年11月頃から欠品状態でしたが、発売元のサノフィは2019年1月15日から供給再開すると発表しました。6ヶ月以上の乳児から使用可能です。同薬のジェネリックも2018年12月14日から販売されています。
- 用量・用法:6ヶ月2歳未満の乳幼児には1回15mg(ドライシロップとして0.3g)を1日2回、2歳以上7歳未満の小児には1回30mg(ドライシロップとして0.6g)
【ディレグラ配合錠】
- 主成分:フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン
- 薬価:38.36円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、12歳以上は1回2錠を1日2回、朝及び夕の空腹時に使用。
- 対象年齢:12歳以上
- 車の運転:禁止や注意なし
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):無し
●アレグラの市販薬:「アレグラFX」「アレルビ」
「アレグラFX」には処方薬アレグラ錠60mgの主成分フェキソフェナジンが同量入っています。
【第2類医薬品】アレグラFX 28錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*2週間服用する場合の価格例:28錠入り¥1,315円(税込)(2023年1月4日時点)
「アレルビ」はアレグラのジェネリック市販薬です。アレグラFXと同じように主成分フェキソフェナジンが処方薬アレグラと同量入っています。価格はアレグラFXより安く設定されています。
【第2類医薬品】アレルビ 56錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*4週間服用する場合の価格例:56錠入り835円(税込)(2023年1月4日時点)
小児用の「アレグラFXジュニア」は2021年11月から第2類医薬品に移行されました。楽天などのインターネット通販でも購入可能です。
【第2類医薬品】アレグラFXジュニア 16錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*価格例:16錠入り¥1,298円(税込)(2023年1月2日時点)
「アレグラFXジュニア」について詳しいことはコチラをご覧ください。↓
【花粉症薬】効き目が強い処方薬タリオンが市販薬として指定。小児用アレグラ市販薬も登場
・アレロック
アレロックは速効性に優れ効き目が強いと評判です。子どもにもよく処方されています。
錠剤のほかに、OD錠(水なしで溶けるタイプ)、顆粒剤、眼科用の点眼液があります。
後発品(ジェネリック)はありますが、市販薬は発売されていません。
【アレロック錠5】
- 主成分:オロパタジン塩酸塩
- 薬価:32.5円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、15歳以上は1回1錠を1日2回朝及び就寝前に使用だが、年齢・症状により適宜増減する。7歳以上の子どもは1回1錠を1日2回、朝及び就寝前に使用。
- 対象年齢:7歳以上
- 車の運転:禁止
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):無し
【花粉症薬】効き目が強い処方薬アレロックとは?アレグラやザイザルとの違いは?
・アレジオン
アレジオンは効き目、眠気とも他の薬と比較して中間の位置するバランスのとれた薬です。
主成分のエピナスチン塩酸塩20mgが入った錠剤以外に、10mgの錠剤やドライシロップ(1%)、点眼薬(0.05%)があります。
後発品(ジェネリック)や市販薬も販売されています。
【アレジオン錠20】
- 主成分:エピナスチン塩酸塩
- 薬価:44.2円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:アレルギー性鼻炎には、通常、1回10~20mgを1日1回使用だが、年齢・症状により適宜増減する。
- 対象年齢:3歳以上だが年齢・症状により適宜増減する。
- 車の運転:禁止
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):有り
・アレジオンの市販薬:「アレジオン20」「アルガード」
処方薬アレジオン錠20の主成分エピナスチンが同量入っている市販薬が「アレジオン20」です。
【第2類医薬品】アレジオン20 12錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*12日間服用する場合の価格例:12錠入り1,250円(税込)(2023年1月4日時点)
【花粉症薬】市販の飲み薬『アレジオン20』のタイプ、服用回数、処方薬やジェネリック商品の有無、価格など
・クラリチン
クラリチンは、眠気の副作用が少ない薬です。
錠剤以外に、OD錠(水なしで溶けるタイプ)、ドライシロップがあります。ドライシロップ0.5gは3歳から使用できます。
後発品(ジェネリック)や市販薬が販売されています。
【クラリチン錠10㎎】
- 主成分:ロタラジン
- 薬価:50.2円/錠(2022年4月1日時点)
- 用量・用法:(錠剤)通常、15歳以上には1日1回1錠を食後に使用だが年齢・症状によって適宜増減する。通常、7歳以上の子どもは1日1回1錠を食後に使用。(ドライシロップ)通常、7歳以上はドライシロップ1gを1日1回、3歳以上7歳未満の子どもはドライシロップ0.5g、食後に服用。
- 対象年齢:3歳以上だが年齢・症状により適宜増減する。
- 車の運転:禁止、注意なし
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):有り
●クラリチンの市販薬:「クラリチンEX」
「クラリチンEX」には処方薬クラリチン錠10mgの主成分ロラタジンが同量入っています。
2020年1月16日に第一類医薬品に移行したため、薬剤師さんの確認のもとネットで購入することができるようになりました。
【第2類医薬品】クラリチンEX 14錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*14日間服用する場合の価格例:1,408円(税込)(2023年1月2日時点)
水なしでもスッと溶けるタイプ(OD錠)もあります。
【第2類医薬品】クラリチンEX OD錠 10錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*10日間服用する場合の価格例:10錠入り 1,356円(税込)(2023年1月2日時点)
【花粉症薬】人気のクラリチンEXとはどういう鼻炎薬?新製品クラリチンEX OD錠の特徴は?
・エバステル
エバステルは眠気の副作用が少ないタイプです。
主成分エバスチンが10mg入った錠剤と5mgの錠剤があります。
後発品(ジェネリック)や市販薬が販売されています。
【エバステル錠10㎎】
- 主成分:エバスチン10mg
- 薬価:64.2円/錠(2023年1月4日時点)
- 用量・用法:通常、は、15歳以上は1日1回1錠を使用だが、年齢・症状により適宜増減する。
- 対象年齢:15歳以上
- 車の運転:注意
- 後発医薬品(ジェネリック):有り
- スイッチOTC医薬品(市販薬):有り
●エバステルの市販薬:「エバステルAL」
処方薬エバステル錠10mgの主成分エバスチンが5mg入っているのが「エバステルAL」です。
エバステルの成分エバスチンは2018年1月20日に第2類医薬品に移行されたので、ドラッグストアやインターネットで購入しやすくなりました。
【第2類医薬品】エバステルAL 12錠 ※セルフメディケーション税制対象商品
*12日間服用する場合の価格例:12錠1,170円(税込)(2023年1月4日時点)
6.新治療「ゾレア」登場!
2020年シーズンから、花粉症の重症患者向けに、皮下注射による新しい治療法「ゾレア」がスタートしました。
ゾレアはすでに気管支喘息やじんましん向けに使用されている薬ですが、花粉症向けに世界で初めて適用可能になりました。
ゾレアの詳しいことは、以下をご覧ください。
スギ花粉症の新治療「ゾレア」とは?効果・副作用や対象者、薬の費用など日医大・大久保公裕教授がやさしく解説
➡花粉症の鼻づまりに用いられる処方薬とは?