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《花粉症鼻炎薬》おすすめ市販の点鼻薬(鼻スプレー)はどれ?選び方は?処方の点鼻ステロイド薬とは?

《花粉症鼻炎薬》おすすめ市販の点鼻薬(鼻スプレー)はどれ?選び方は?処方の点鼻ステロイド薬とは?

くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの鼻炎は花粉症の代表的な症状です。治療には抗ヒスタミン成分の飲み薬に加えて、点鼻薬(鼻スプレー)が多く使用されます。ドラッグストアでも花粉症などのアレルギー性鼻炎向けに多くの点鼻薬が販売されていて、どれを選んでいいのか迷うことがあるようです。

ここでは、花粉症向け市販の点鼻薬(鼻スプレー)の選び方やおすすめをご紹介し、病院で処方される点鼻ステロイド薬の特徴や種類についてご説明します。

1.花粉症向け市販点鼻薬の選び方

ドラッグストアやインターネットで、花粉症などのアレルギー性鼻炎向け点鼻薬を選ぶときは、以下の3つの点に注意してください。

・処方薬と同じ「点鼻ステロイド薬」がおすすめ

病院では、花粉症の鼻炎にステロイドが入った点鼻薬が多く処方されます。

ドラッグストアで点鼻薬を選ぶ際には、「スイッチOTC医薬品」という病院で処方される点鼻ステロイド薬と同じ市販薬があるので、それらを選ぶのがおすすめです。

点鼻ステロイド薬:市販薬と処方薬の関係
スイッチOTC医薬品 処方の点鼻ステロイド薬
フルナーゼ点鼻薬 フルナーゼ
ロート アルガード クリアノーズ シナクリン点鼻液
ナザールαAR0.1% リノコート
エージアレルカットEXc リノコート
パブロン鼻炎アタックJL リノコート

・血管収縮薬が入った点鼻薬は避ける

市販の点鼻薬の中には、ステロイドが入っていない血管収縮薬の点鼻薬があります。これらは鼻がスーッと通り、鼻づまりが解消したと思わせるのですが、効果が短いため、用法を守らずに頻繁に使いがちです。その結果、リバウンド現象が起こり、鼻づまりがさらに悪化してしまいます。

成分のところに、塩酸トラマゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、硝酸テトラヒドロゾリン、塩酸テトラヒドロゾリンなどとあったら、血管収縮薬が入った点鼻薬なので、できるだけ使用しない方がいいでしょう。

・液だれしにくいタイプも

点鼻薬が苦手な方は、スプレーした後の液だれや、その液がノドに落ちてくるときの違和感や「まずさ」が原因のようです。

市販の点鼻ステロイド薬には、液だれしにくいジェルタイプや、スッとするクールタイプがありますので、使いやすい点鼻薬を選んでください。

・新商品「ナサリーズ」は鼻のマスク⁉

点鼻ステロイド薬ではありませんが、2023年シーズンのトピックとして、2022年10月より家庭用鼻腔粘膜保護材「ナサリーズ」が全国の医療機関と保険薬局で販売開始されました。ナサリーズは、鼻腔内に噴霧すると、主成分であるセルロース(*食品としても用いられるもの)の粉末が鼻腔内の水分と接触し、薄い膜を形成します。

マスクのように鼻粘膜をコーティングすることで、花粉やハウスダストなどのアレルゲンと鼻粘膜の接触を物理的に防ぎ、花粉症などのアレルギー性鼻炎に伴う症状を予防したり緩和するとしています。内容量は800mg、1日3回程度で約30日分。希望小売価格は2,970円です。

2.おすすめ市販の点鼻ステロイド薬 5選

それでは、花粉症などのアレルギー性鼻炎むけに、おすすめの市販点鼻ステロイド薬をご紹介します。

・フルナーゼ点鼻薬<季節性アレルギー専用>

2019年11月に新発売された「フルナーゼ点鼻薬<季節性アレルギー専用>」は、ステロイド成分「フルチカゾンプロピオン酸エステル」(処方薬名「フルナーゼ」)が日本で初めて配合された市販薬です。

通常、1日2回朝と夕に、左右の鼻腔内にそれぞれ1噴霧ずつ噴霧します。

1日最大4回(8噴霧)まで使用してもかまいませんが、使用間隔は3時間以上おいてください。

花粉の飛散ピークに合わせて、1年間に3ヵ月まで使用できます。

15歳以上が対象です。

抗ヒスタミン薬(*眠気やだるさの副作用がある)や血管収縮薬(*リバウンド現象がある)は入っていません。

発売から3年たち、要指導医薬品から第一類医薬品へ移行。薬剤師さんの確認の元、インターネット通販でも購入できます。

希望小売価格は1,580円(税抜)です。

約56回噴霧できます。

市販薬 フルナーゼ

「フルナーゼ点鼻薬」の詳しいことはコチラ↓をご覧ください。

【花粉症薬】病院の点鼻ステロイド薬「フルナーゼ」と同じ市販薬が新発売!花粉アレルギーのくしゃみ、鼻水、鼻づまりに効く

・ナザールαAR0.1%C

2020年12月、人気の「ナザールαAR0.1%」にメントールの爽やかな清涼感を加えたクールタイプ「ナザールαAR0.1%C」が新登場しました。

「ナザールαAR0.1%C」「ナザールαAR0.1%」には、処方薬の「リノコート」と同じ成分ベクロメタゾンプロピオン酸エステルが同濃度含まれています。

通常、1日2回朝と夕に、左右の鼻腔内にそれぞれ1噴霧ずつ噴霧します。

1日最大4回(8噴霧)まで使用できますが、使用間隔は3時間以上おいてください。

花粉の飛散ピークに合わせて、1年間に3ヵ月まで使用できます。

18歳以上が対象です。

抗ヒスタミン薬(*眠気やだるさの副作用がある)や血管収縮薬(*リバウンド現象がある)は入っていません。

「ナザールαAR0.1%C」の希望小売価格は1,980円(税抜)です。Amazon販売価格は¥1,208(税込)です。(2023年1月8日時点)

約180回噴霧できます。

アマゾンで買う

【指定第2類医薬品】ナザールαAR0.1%C<季節性アレルギー専用> 10mL ※セルフメディケーション税制対象商品

従来品「ナザールαAR0.1%」の希望小売価格は1,203円(税抜)です。Amazon販売価格は¥1,349税込です。(2023年1月8日時点)

ナザールαAR0.1
アマゾンで買う

【指定第2類医薬品】ナザールαAR0.1%<季節性アレルギー専用> 10mL ※セルフメディケーション税制対象商品

「ナザールαAR0.1%C」の詳しいことはコチラ↓をご覧ください。

【花粉症薬】人気の鼻スプレー「ナザールαAR0.1%」点鼻薬にクールタイプ新発売!

・エージーアレルカットEXc

「エージアレルカットEXc」は、「ナザールαAR0.1%」と同様に処方薬「リノコート」と同じ成分ベクロメタゾンプロピオン酸エステルが同濃度含まれています。

スッとするクールタイプで、鼻から液ダレしにくい高粘性液剤です。

通常、1日2回朝と夕に、左右の鼻腔内にそれぞれ1噴霧ずつ噴霧します。

1日最大4回(8噴霧)まで使用できますが、使用間隔は3時間以上おいてください。

花粉の飛散ピークに合わせて、1年間に3ヵ月まで使用できます。

18歳以上が対象です。

抗ヒスタミン薬(*眠気やだるさの副作用がある)や血管収縮剤(*リバウンド現象がある)は入っていません。

希望小売価格は1,980円(税込)です。Amazon販売価格は¥1,201円(税込)です。(2023年1月8日時点)

約200回噴霧できます。

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【指定第2類医薬品】AGアレルカットEXc<季節性アレルギー専用> 10mL ※セルフメディケーション税制対象商品

ロート アルガード クリアノーズ

2018年12月に新発売された「ロート アルガード クリアノーズ 季節性アレルギー専用」は、ステロイド成分「フルニソリド」(処方薬名「シナクリン点鼻液」)が日本の市販薬で初めて配合されました。ただし、「シナクリン点鼻液」は2005年9月末に販売中止になっています。

通常、1日2回朝と夕に、左右の鼻腔内にそれぞれ1噴霧ずつ噴霧します。

両鼻腔内に1度ずつ 1日2回(朝・夕)使用できます。

花粉の飛散ピークに合わせて、1年間に1ヵ月まで使用できます。

18歳以上が対象です。

抗ヒスタミン薬(*眠気やだるさの副作用がある)や血管収縮薬(*リバウンド現象がある)は入っていません。

2022年12月1日に指定第2類医薬品になりました。

希望小売価格は1,980円(税込)です。

ロート アルガード クリアノーズ 季節性アレルギー専用

「ロート アルガード クリアノーズ」の詳しいことはコチラ↓をご覧ください。

花粉症の鼻づまり対策に市販薬初配合のステロイド入り鼻スプレー新発売!「ロート アルガード クリアノーズ 」

・パブロン鼻炎アタックJL

ジェル成分が入った「パブロン鼻炎アタックJL<季節性アレルギー専用>」は、「ナザールαAR1.0」と同じ処方薬「リノコート」の成分ベクロメタゾンプロピオン酸エステルを同濃度配合した点鼻薬です。

ジェル成分が含まれることで液だれがしにくく、「点鼻薬は苦い」というお悩みを解消します。

通常、1日2回朝と夕に、左右の鼻腔内にそれぞれ1噴霧ずつ噴霧します。

1日最大4回(8噴霧)まで使用できますが、使用間隔は3時間以上おいてください。

花粉の飛散ピークに合わせて、1年間に3ヵ月まで使用できます。

18歳以上が対象です。

抗ヒスタミン薬(*眠気やだるさの副作用がある)や血管収縮剤(*リバウンド現象がある)は入っていません。

希望小売価格は1,518円です。Amazon販売価格は¥1,371(税込)です。(2022年1月8日時点)

約120回噴霧できます。

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【指定第2類医薬品】パブロン鼻炎アタックJL〈季節性アレルギー専用〉 8.5g ※セルフメディケーション税制対象商品※セルフメディケーション税制対象商品

「パブロン鼻炎アタックJL」の詳しいことはコチラ↓をご覧ください。

液だれしにくい!市販の鼻スプレー「パブロン鼻炎アタックJL」新発売~人気の「ナザールαAR1.0」との違いは?

3.処方の点鼻ステロイド薬の特徴や種類

これまでご紹介した市販の点鼻薬はどれも処方薬をそのままスイッチしたものです。そこで、処方薬の点鼻ステロイドの特徴や種類についてご説明します。

・点鼻ステロイド薬とは

点鼻ステロイド薬とは、「ステロイド=副腎皮質ホルモン」が含まれた点鼻薬(鼻スプレー)です。

ステロイドは怖い、というイメージがありますが、鼻にスプレーするステロイドは微量で、患部に直接作用します。血液にもほぼ入らないので、全身への影響はきわめてありません。お子さん、妊婦さん、授乳中の方でもほとんど安心して使用できます。

点鼻ステロイド薬は、鼻の粘膜で起こるアレルギー症状に対して高い抗炎症作用があります。その特徴は、以下の通りです。

  1. 効果が強い
  2. 効果発現は早く、1日~2日
  3. 副作用は少ない
  4. 鼻アレルギーの3症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)に等しく効果がある
  5. 投与部位のみ効果が発現する

点鼻ステロイド薬のもうひとつの特徴は、抗ヒスタミン薬の内服薬などによくみられる眠気やインペアードパフォーマンス(*眠くないのに集中力、判断力、作業効率の低下すること)がないことです。

・代表的な点鼻ステロイド薬

代表的な点鼻ステロイド薬には、以下ようなものがあります。

代表的な点鼻ステロイド薬
製品名 主成分
アラミスト フルチカゾンフランカルボン酸エステル
エリザス デキサメタゾンシペシル酸エステル
ナゾネックス モメタゾンフランカルボン酸エステル
リノコート ベクロメタゾンプロピオン酸エステル
フルナーゼ フルチカゾンプロピオン酸エステル

アラミスト

アラミスト点鼻液27.5μg 56噴霧用

エリザス

エリザス点鼻粉末200μg28噴霧用

ナゾネックス

リノコート

点鼻ステロイド薬 リノコート

フルナーゼ

フルナーゼ50μg 56噴霧

各点鼻ステロイド薬の詳しい内容については以下の記事をご覧ください。

4.まとめ~点鼻薬の上手なやり方

点鼻薬を使用する前には、鼻をかんで通りをよくしてください。鼻水が多いと薬がしっかり吸収されないことがあるためです。寝ころんだ姿勢でやるのは避けてください。毎日、用法通りに正しくスプレーすることで、効果が実感できます。

花粉症の治療には、点鼻薬と一緒に抗ヒスタミン薬の飲み薬が用いられます。花粉症の飲み薬について詳しくは以下をご参考にしてください。

➡花粉症の飲み薬、強くて眠くなりにくいのはどれ?

花粉症鼻炎の処方薬、強さと眠気でランキング!比較する方法とは?

花粉症鼻炎の処方薬、強さと眠気でランキング!比較する方法とは? 

➡ドラッグストアの花粉症飲み薬、どれがおすすめ?

市販の花粉症のみ薬、選び方やおすすめは?~強さ・眠気・服薬回数・価格で比較!

市販の花粉症飲み薬、選び方やおすすめは?~強さ・眠気・服薬回数・価格で比較! 

2020年シーズンから、花粉症の重症患者向けに、皮下注射による新しい治療法「ゾレア」がスタートしました。

ゾレアはすでに気管支喘息やじんましん向けに使用されている薬ですが、花粉症向けに世界で初めて適用可能になりました。飲み薬や点鼻薬、点眼薬だけでは症状が軽くならない方は、医師に相談してみるといいでしょう。

ゾレアの詳しいことは、以下をご覧ください。

スギ花粉症の新治療「ゾレア」とは?効果や対象者、薬の費用など日医大・大久保公裕教授がやさしく解説

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