5月になるとぐっと紫外線の量が多くなります。紫外線は、しみやそばかすなどの肌トラブルや皮膚がんの原因になりますが、一方で、皮膚の近くでビタミンDを生成するのを助けます。ビタミンDが不足すると、骨粗しょう症だけでなく、実は、花粉症などのアレルギーやインフルエンザ、風邪になりやすくなると言われています。果たして、紫外線を積極的にあびるべきか、しっかり予防すべきなのか、迷ってしまいますね。
ここでは紫外線が身体に及ぼす悪い影響と良い影響をまとめ、紫外線対策で不足しがちなビタミンDを補う方法についてご紹介します。
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1.20代女性は日焼け止めでビタミンD不足
特に若い女性を中心に、紫外線は美肌に悪い、皮膚がんの原因になる、いう意識が高まり、顔や腕などに日焼け止めを塗ることが普及した結果、20代女性が日焼け止めでビタミンD不足になっているという調査結果が報告されています。
これは、大阪樟蔭女子大などの研究チームが2016年5月から1年間、20代の女性延べ101人に対して調査したもので、日焼け止めを週3回以上使うグループの血中ビタミンDの平均濃度が基準を下回る「欠乏状態」だったことがわかりました。
2.そもそも紫外線とは?
紫外線とは何か、ご存知でしょうか。
太陽の光は、波長により、赤外線、可視光線および紫外線に分けられます。可視光線よりも波長の短いものが紫外線です。
さらに、紫外線(UV)の中でも、波長の長いほうからA・B・C と大別されます。その中でも生物に一番有害とされているがUVBです。環境破壊でオゾン層が破壊されるとUVBが地上に到達する量が増えると懸念されていますね。
太陽光線(気象庁HPより引用)
3.紫外線による悪い影響とは
紫外線による人への悪い影響をまとめてみましょう。紫外線にる傷害には、日光に浴びて短期間に現れる急性ものと、長年の日焼けで慢性的になっているものとに分けられます。
●急性の傷害
①日焼け
最初に「サンバーン」と呼ばれる真っ赤で痛い日焼けが現れ、その後、メラニンが生成されるとサンタンと呼ばれる色が茶色くなる状態になります。
②紫外線角膜炎(雪目)
目の日焼けによる炎症ですが、スキー場などで雪が原因で起こることもあります。大概は2,3日で自然治癒します。
③免疫力低下
紫外線で体内に活性酸素を発生し一時的に免疫力低下します。
その結果、口の周りの単純ヘルペスが再発することが往々にしてあります。
また、「光線過敏症」、「日光アレルギー」、「紫外線アレルギー」などと呼ばれますが、ふつうの人なら何でもないような日光の量で何らかの皮膚症状を生じる場合があります。
●慢性の障害
<皮膚>
①シワ 、シミ
長年日光を浴びていると、皮膚にシワやシミが現れます。実は、お年寄りの顔や手の甲にみられるこれらの変化は、一般に加齢による老化と思われがちですが、実は紫外線による慢性傷害の結果であり加齢による自然の老化とは異なるので、紫外線対策で防げぐことが可能です。
②良性腫瘍(脂漏性角化症)
③悪性腫瘍(皮膚がん)
UVBが原因とされる皮膚がんとしては、前がん症である「日光角化症」と「有棘細胞がん」があります。日光角化症の段階で治療すれば生命に関わることはありませんが、治療しないとより悪性化し、転移すれば生命に関わります。
<眼>
①白内障
白内障になると眼のなかでレンズの役割を担う水晶体が濁るため、網膜まで光が届かなくなり見え方の質が低下します。原因には加齢や喫煙、糖尿病など複数ありますが、その一つにUVBがります。
②翼状片
白目が翼状に角膜(黒目)に侵入する病気で、瞳孔近くまで進展すると視力障害をきたします。農業、漁業従事者など戸外での活動時間が長い人に多発する傾向があります。
4.紫外線の良い影響は?
紫外線は悪い影響ばかりではありません。
人にとって欠かせない栄養素であるビタミンDを皮膚の付近で合成する手助けをするのが紫外線です。
ビタミンDの有用性は、『サーファーに花粉症はいない』という本で医師の斎藤糧三が詳しく説明しています。
・ビタミンDはホルモン?
ビタミンDは皮膚に紫外線(UVB)があたることで出来る物質です。
ビタミンDが足りなければ、以下のような傷害が現れます。
- カルシウム代謝がおかしくなる➡骨そしょう症になりやすい
- 免疫調整機能が低下する➡花粉症などのアレルギー、自己免疫疾患になりやすい
- 菌やウイルスに対する抵抗力が低くなる➡インフルエンザになりやすい
これまではもっぱらビタミンDのカルシウム代謝を促す機能性に着目されてきましたが、斎藤先生は、最近の医学ではビタミンDの免疫調整、細胞分化、血圧上昇調整に注目が集まっていると説明します。齋藤先生によれば、ビタミンDはビタミンというよりホルモンと呼ぶにふさわしいといいます。
5.ビタミンDの接種方法
紫外線は骨そしょう症や花粉症などのアレルギー疾患の予防に欠かせない有用な成分であることがわかりましたが、やはり日焼けはシミ、ソバカス、そして皮膚がんへの悪い影響があり、気になります。
では、日焼けになるような日光欲以外に、ビタミンDを摂取するためにどのような方法があるのか、整理してみましょう。
1.食事
まずは食事が基本です。毎日の食事でビタミンDを摂取することを心がけましょう。
骨粗しょう症を予防するために必要は1日の量はは10 〜 20 μg(400 〜 800 国際単位)とされています。
環境庁HPより引用
食品としてビタミンDを多く含むものは、魚類ときのこ類です。以下の表はビタミンDを多く含む食品です。これらの食材のどれかを毎日の食事に取り入れるといいでしょう。
環境庁HPより引用
2.日陰で日光浴
食事から摂取するビタミン Dだけではどうしても不足気味です。日光による合成もうまく利用することが必要です。皮膚で作られたビタミンDはビタミンDの運び役(ビタミンD結合蛋白質)によってすぐに運ばれるため、消化管から吸収されるビタミンDよりも身体の中で使われやすいと考えられているからです。
そこで、直射日光を浴びるような日光浴ではなく、両手の甲くらいの面積が 15 分間日光にあたる程度、または日陰で 30 分間くらい過ごす程度の日光浴がおすすめです。上記のような食事と日陰の日光欲で私たちに必要なビタミンDの量が十分生成されると言われています。
3.サプリメント
不規則な生活できちんと食事がとりにくかったり、日陰の日光用といっても紫外線のリスクが心配な人は、サプリメントでビタミンDを接種する方法があります。
厚生労働省は成人のビタミンD接種上限は2000IU/日としています。「サーファーに花粉症はいない」の斎藤糧三先生はその倍の4000IU/日までは安全であると考えていますが、ビタミンDを摂取し過ぎるとビタミンAがとれなくなるといったデメリットもあるので、過剰摂取には注意してください。
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●ビタミンDの大家、斎藤糧三医師の本
サーファーに花粉症はいない ~現代病の一因は「ビタミンD」欠乏だった!~
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参照:紫外線環境保健マニュアル2008